河出書房新社から刊行されている「らんぷの本」シリーズは、時に実際の美術館や展覧会の図録のような内容のことがあります。なので、この宇野亜喜良の本もそんなタイプの本かと思ってしまいました。特に内容が宇野のこれまでの作品を「意匠」「装飾」「細部」「変容」「連環」「物語」というキーワードで分けてみたり、宇野と関係のある人物の寄稿文を載せたり、宇野自身へのインタビューがあったりと、いかにもそれっぽい作りになっているので、やはり図録のように思えてしまいます。でも、違うんですよね。
そんな作りの本なので、よくある作品集とは異なり、宇野亜喜良の作品を鑑賞する上での切り口を見せてくれて面白かったですね。
個人的には、絵として完成されたものよりも、雑誌の表紙デザインであったり、ポスターであったり、写真とのコラボだったりという、普段見過ごされていたり、見ることの難しいものを改めて並べてみることが出来たのが良かったと思います。