宇宙飛行士の若田さんが3度の宇宙飛行で得た経験・感想・伝えたい思いを63のQ&A形式で綴るとともに、地上および宇宙空間で撮影した(本人の撮影とは限らない)豊富な写真を掲載した美麗な本だ。
ほぼすべての見開き2頁の2/3を写真で占め、特に宇宙飛行で撮影した写真の鮮明さには息をのむ。漆黒の宇宙の闇と光を受けて輝くスペースシャトル等の宇宙船、船外作業を行う宇宙飛行士たち、そして大気のヴェールに包まれた水の惑星・地球の神秘的な蒼さは圧倒的だ。見開き2頁をフルに使った地球を取り巻く大気と海、宇宙空間から見える昼と夜の境、国際宇宙ステーションから見た東京湾の夜景、宇宙から見た富士山、スペースシャトルが大気圏へ突入していく軌跡の写真は殊に印象的(本文で触れているオーロラの写真があればなお良かっただろう)。若田さんが抱いた、自分は宇宙船地球号の一員(つまり宇宙の一部)という思いを十分共有できる。
Q&Aは、宇宙空間での経験(おならやゴミの話もある)はもちろん、宇宙飛行士になるための試験・訓練(水底でのチームの共同生活まである)、地上での任務、そして家族がリスクのある仕事を引き受ける支えとなること等、スペースシャトル以降の宇宙飛行士の等身大の姿がほぼすべてがわかる。
これは、学校や地域の図書館に備えて是非全国の科学好きの少年・少女に読んでもらいたい本。大人も、なぜか写真を眺めるだけでも自分が地球人の一人であることに癒されます。
私を支えた言葉も座右の銘にしたい箴言ばかり。