ダークマターは、圧倒的大多数の科学者がその存在を認めていても、何で
あるかは分からないという問題があります。
そのため、私は「何であるか分からないけどとにかくある。」との曖昧さ
から、本当はそんなものは存在せず、観測データの不足か、他の新たな
理論によって解消されるべきものではないかと疑っていました。
同じ著者が05年に書いた
暗黒宇宙の謎 (ブルーバックス)を読んでも、この疑念は晴れませんでした。
銀河の回転速度の問題は、他の理論でも説明できそうな感じもしました。
しかし、本書を読んでその疑念は晴れました。
銀河による重力レンズはダークマターを考慮しないと説明できないこと、
宇宙マイクロ波背景放射の均一さからはダークマターを考慮しないと
銀河の形成を説明できないこと、冷たい暗黒物質(CDM)論による
ダークマターの分布の検証などから、納得できました。
なぜこれらを前著に書かなかったのかと思いましたが、観測技術が近年
飛躍的に進歩し、その結果が最近相次いで出されてきたという事情では
仕方がないということでしょうか。
とにかくダークマターがあることは納得できました。
が、いまだにダークマターの正体は良く分からないのですね。