自分は大学院で宇宙物理を専攻していましたが、
狭い領域を血眼になって勉強することで、見えなくなってしまっていたことが、
社会人になってからこの本に出会い、ようやく概観を見渡せた気がしました。
物理学科の学生が、単なる好奇心だけでこの本を読むことができたら、
読み終えた次の日から寝る間を惜しんでワクワクしながら勉強できる日々が続くことでしょう。
肩の力を抜いて、気軽な気持ちで読んでみてほしいです。
「ほ〜、そうなんだ!それでそれで?」くらいで。
それにしても、真空の相転移とかよく思いついたものです。
物理学はしっかりとした数学力と発想力がすべてな気がします。
この本の最後では、生命についても触れています。
著者は、高度な文明をもった生命は、その高度な文明によって自滅する(しかも短期間で)、
というような仮説を書いています。
ということは、この広い宇宙に1000億個の生命誕生が可能な星があったとしても、
宇宙創成から100億年という長い時間の中では、
同時期に高度な文明をもつ生命が存在しないことは、おかしいことではない、と。
読み終えた後、ふと星空を見上げていると、
なんだか、暗闇を眺める地球上の自分を宇宙空間から客観的に見れるような気になります。