何がヤマトらしさか、細かくは個人個人によって差異があり、譲れる点譲れない点も千差万別と思います。
しかし、少なくともスタッフ陣がどれだけ愛に溢れているかは一見して分かるので、オールドファンがどう感じるかも理解した上で判断しているのは間違いないと考えます。
そして、個人的には、かなり根本に踏み込んで再検証、再構築しているのかなと感じています。
例えば宇宙戦をはじめとした軽さですが、本来宇宙空間では慣性は働くが重力は無く、砲撃がそうそう当たらない演出をしたければ機敏かつ回避に優れるほかありません。
これは重厚さが重用されるヤマトの演出とは相反するのは承知で行っているはずです(CGの制約もあるでしょうが)。
しかし当初も、例えば宇宙空間で爆発したとき、爆煙は真空で急速に拡散するはずですが、絵的に爆煙が欲しい、ではどうたなびかせるか、気流で上に行くのはさすがにおかしい、そして結果としてあの四散する爆発の描き方を編み出しました。
今回の宇宙戦の描き方もそれらと同レベルにまで出発点に戻って演出を再考しているとも言え、とても好感が持てます。
エンジンリスタートも、そこを切るかというほど印象的なシーンですが、今、アニメを作るときに機械的にそれは問題だろと言われればその通りです。
リスタートの原因は作れなくはありませんが、昔ならいざ知らず今ならその場合には原因を提示しなければならす、ミサイル接近中に説明を割り込ませるとむしろテンポを乱しかねません。
おそらくワープも手動でタイミングは合わせないのかなと。緊迫感はあるけれど、そんな装置はさすがに許されないです。
そしてこれら改変が目立つ部分は、あくまでリアルさとヤマトらしさが(再検証の結果)乖離している部分について、リアルとヤマトの間で軸足の置き直しをしているのみで、この2つの軸線からは全くあさっての方向へすれるようなことが無い。
これがとても素晴らしいと感じています。
唯一、軸線から外れたと言えるのはキャラクターデザインですが、しかし考えて見れば当時の松本氏の描く女性キャラ造形は、今のヤマトの女性キャラのような立ち位置でした。
松本氏の女性キャラは、出自としては一般的マンガではなくオタ系の濃いところ、誤解を恐れずに言えば美少女系のアピールを纏っています。
神格化しないで今設定し直せば、アホ毛に巨乳、それくらいのイロモノでもいいのかなと。
でも、主要女性キャラについては、松本氏とは色が違うかもしれませんが神秘性のある美しさは充分持てていると感じ、結城氏の起用は慧眼と思います。
いずれにしても、スタッフの愛には絶対の信が置けました。
思う存分やっていただければと思います。
後は、予算と、スタッフの力量と気力、これらが続くことを期待するのみです。