最近はテーマ性のある作品の多い岡崎氏だが、今回のテーマは「家族愛」かと思ったら、「文明論」でした。ただ導入部は身近なホームドラマから入り、その後スタートレック風異文化交流で楽しませ、ラスト近くで「意外な展開」を経て、最後は「文明の進歩の限界」という重いテーマで哲学を語る、その物語の運びのうまさは、作者のSF作家としての円熟さを感じさせる。重いテーマでもラストは希望に満ちたハッピーエンドで、読後感もさわやかな印象が感じられました。ビックコミク連載時より大幅に加筆・ストーリーも増やしており、それによりメインテーマがより奥行きの深いドラマに仕上がっています。
なお氏の作品は刷数が少なく、ときに入手困難になることが多いので、ファンの方は早めの購入・入手をお勧めします。