他のレビューも指摘するように、宇宙人ポールは新約聖書の中のパウロである。
「人が並はずれた能力を持ち、賞賛に値する行為を果たしても、そこに愛がなければ無に等しい。
愛こそは人を謙虚にし、信仰に導き、希望を抱かせる。知識は、いずれすたれよう。
永続するのは信仰と希望と愛である。そのなかで、最も偉大なものこそ愛である」
と説く。熱心なユダヤ教徒であったパウロは最初キリストの迫害者であった。
復活したイエス・キリストに「パウロ、パウロ、なぜ、わたしを迫害するのか」と、呼びかけられ、
その後、目が見えなくなった。アナニアというキリスト教徒が神のお告げによってパウロのために祈ると
パウロの目から鱗のようなものが落ちて、目が見えるようになった。
こうしてパウロはキリスト教徒となった。というこのエピソードも映画の中で使われている。
貞淑だった目の見えない女が、宇宙人ポールの起こす奇跡で目が見えるようになってから、
とたんに乱暴で卑猥な言葉を吐くというギャグは回心そのものを皮肉っているのである。
ところでこの映画、ギャグ映画だがギャグがあまり面白くない。
女優がきれいでない。
主人公のオタクコンビが、選びに選びすぎていて、魅力がない。
そのため、感情移入できない。
と、ここまでダメな所を並べたてたが、それでも映画のレベルは高し。
★4つ。