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宇宙ヨットで太陽系を旅しよう――世界初! イカロスの挑戦 (岩波ジュニア新書)
 
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宇宙ヨットで太陽系を旅しよう――世界初! イカロスの挑戦 (岩波ジュニア新書) [新書]

森 治
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 861 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

世界で初めて、宇宙空間で大きな帆を広げ、太陽光の力で加速した究極の宇宙機「イカロス」。製作が遅れたらただのオモリ?! 日本の折り紙がヒント? イカロスでやさしい物理の法則がわかる? 高校時代からひたすら宇宙への夢をめざしてきた著者が、その道程と宇宙工学の魅力、日本の技術について熱く語ります。

内容(「BOOK」データベースより)

宇宙で大きな帆を広げ、太陽光の力を受けて進む宇宙ヨットに、日本の「イカロス」が世界で初めて成功!折り紙がヒント?イカロスの動きがやさしい物理でわかる?宇宙への夢を抱き続けて実現した著者が、イカロスの誕生エピソードと数々の挑戦、さらに工学・技術の魅力を熱く語ります。

登録情報

  • 新書: 224ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2011/10/21)
  • ISBN-10: 4005006957
  • ISBN-13: 978-4005006953
  • 発売日: 2011/10/21
  • 商品の寸法: 17.6 x 10.9 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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25 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 夜の翼 トップ1000レビュアー
Amazonが確認した購入
この本を書いているとき、著者の森治先生は、とても楽しんでいただろうと思います。きっととても忙しくて、大変で、時間がなくて、だけど心から楽しんで「君もすばらしい人生を送ろうじゃないか!」とメッセージをこめてつづられたのだと確信しました。
若い人にこそ今、一番必要な、誇りと信念と実力を持つ偉大な先輩からの生の声。これは本当にいい本です。

この本では世界初の快挙を次々に達成し、2011年10月現在の今もなお、宇宙を「元気に、そして健康に」飛翔している小型ソーラーセイル実証機「IKAROS」のプロジェクトリーダーである森先生が「なぜイカロス君だったのか」「なぜ快挙を連発できたのか」について、平易に、しかし深い意味をこめた文章で熱い思いを語っています。

数々の制約の壮絶さ。時間も資金も人手もない、あるのは情熱と宇宙への思いだけ、というまさに「勇気ひとつを友にして」空に飛び立った古代ギリシャのイーカロスのように、自分を縛る牢屋のような地上での約束事をクリアして、愛するイカ坊を見事に宇宙で花開かせていくまでの、手に汗を握るようなスリル感。無謀とも言えるようなすっぱりとした割り切りは、事実、それで大丈夫かとJAXA内部でも問われるような綱渡りめいた様相を呈していて、もしもメンバー全員が「世界一に挑戦する」「IKAROSを花開かせる」という目標をはっきり描いていなかったならとうてい達成できなかったかもしれないような見事さでした。
でも、その綱渡りには実は大きな仕掛けがあったのですね。徹底的に考え抜かれた二重三重ものバックアップ機構。省略可能な部分は地上試験すら行わない、でも一番大切な箇所では何十回も試験をする。これで本当にいいのかと朝まで激論になったりもする。

若く、たくましい研究者たちの熱い素顔と挑戦が、ここではたっぷりうかがえます。

指導者論にはまだ早い?でも森先生はプロジェクトリーダーとしての自分の手法と理論をきちんと分析し、自分は自分、黒幕・・・じゃなくて川口淳一郎先生のそれはそれとして敬意を持ち、きちんとチームをまとめています。
かつて吉田武氏は「はやぶさ」のことを「人の情熱を推進剤とした、世界で初めての探査機」であると著書に書かれたものでした(『はやぶさ 不死身の探査機と宇宙研の物語』より)。
その伝で言うならばIKAROSもまた、「人の情熱と創意工夫を推進剤とした、そうして太陽光で進んでいく世界で初めてのソーラーセイル」と言えるでしょう。

IKAROSがなぜ世界初を連発できたのか。若き俊英たちの驚くべき努力の数々。それはまさに驚異的です。

森先生が熱蒸着式の新素材を貼り付ける「場所」を選んだときの心意気、フェアリングをかぶせる前の「行っておいで」の最後の笑顔、そしてかの「はやぶさ」のイトカワへのタッチダウン時の的川先生の笑顔をほうふつとさせるような「自撮り」成功、データが降りてきた時のピースサイン。どの場面ひとつ取っても心躍らせずには拝見できません。

人が人であるために、そして輝く人であるために必要な誇りと情熱、「これがやりたい」という願い、それを見つけてまい進してきた先輩からの、これは最高のメッセージでしょう。

この本の一番最後にある著者からのメッセージ、これほど強く、暖かく、優しい意味を持った言葉を他のどんな本で発見できることでしょう?

私たちは戦わなければならない、自分の弱さと、あきらめと、まわりに流されてうなだれる、自分自身と今も、常も。
そうして私たちは協力しあわなければならない、夢を持ち、同じ目標に向かって進む、「仲間」たちと共に幸せに生きるために。

IKAROSは人類の夢の結晶です。想像もつかないはるか彼方、木星までも飛べるような、「太陽系大航海時代」の幕開けを「はやぶさ」が実証し、IKAROSが確立しました。
いつか遠い未来、私たちのうちの誰かの子孫が、日本人の誇りと勇気を胸に抱き、遠く星ぼしを超えてあの夜空を縦横無尽に旅をする。元気で健康に、そして自在に。
その「夢」の技術をIKAROSが、宇宙研が証明しました。

これは人類の歴史を塗り替える一歩「なのです」。

大勢にぜひ読んでほしい良書です。激賞します。

 
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By chappi
私は、この本の第4章冒頭に出てきた、NASAのパーティーについて、自分の記憶を書きたいと思う。当時VHS3倍モード(メディアが高価だったのと録画時間の関係で)で録画して何度も観た。CNNが、スタジオでの進行役に黒人俳優シドニー・ポワチエを迎えて、同時刻にNASAのJPL(ジェット推進研究所)敷地内で行われている野外パーティーの様子や、壇上で関係者が次々表彰される様子などを中継で挟みながら、大勢の関係者へのインタビューや資料映像で、ボイジャー計画の赫々たる成果を振り返り紹介する番組だった。CM入りのアイキャッチがまたかっこよかったのだ。壮大なファンファーレにのって小さな光点が地球を出発し、軌跡を描きながら、土星・木星・天王星のところでぴかり、ぴかりと光ってこちらに近づいてくる。海王星のところで光った直後、光はボイジャーの後姿(地球方向にパラボラを向けた)に変わって大写しになる。

番組の終わりに、JPL会場の壇上に上がったカール・セーガン博士がボイジャー計画の素晴らしい成果を称え「ボイジャーは太陽系を脱出して全人類の最先端を走る永遠の旅人になる」といったような演説を行い、最後にチャック・ベリーがギターを抱えて壇上に上がり、ゴールデン・ディスクにも収められたジョニー・B.グッドを歌い出す。番組は、歌に乗って、遠くへ遠くへ飛んでいくボイジャーの姿で終わる。著者と同じく、私もこの番組にすっかり魅了されてしまった一人だ。きっと私のような人間はたくさんいたことと思う。当時はアメリカの黒人が堂々と番組進行役を務めたり、世界に向かって生演奏で歌うなどまだまだ珍しいことだった。人類の科学技術の発展が平和で平等な世界を実現すると信じられるような気がした。

でも、とどのつまり、あのパーティーは所詮よその国の話だった。海王星接近時に日本の臼田アンテナが協力したと言っても、決して私たち日本人が参加することはないパーティーだった。けれど、去年はやぶさが帰還して、オアゾでカプセルが公開されたとき、私には、あのパーティーがとうとう自分たちのものになって実現したのだと感無量だった。帰還カプセルは全国を巡り、(チャック・ベリーの代わりに)いろいろな人がはやぶさの歌を歌い、映画にもなった。そして、この文を書いている今、日本の探査機あかつきは再度金星へ舵を切り終え、あかりとかぐやの成果が着々と公開され、日本の実用衛星たちは日々その役割をこなしている。(今日はやぶさ2がもう何度目になるか分からない予算の闘いに放り込まれたと報道されたが、日本の政治家たちが当座の損得勘定だけで判断する愚を犯さないよう祈っている)そして我らがイカロスは今日もアクロバット飛行を続け、木星への航海を実現可能なものとするため実証し続けている。そう、我らの航海も、栄光のパーティーも、まだまだ続いているのだ。

人類が未だ到達したことの無い場所へ行き、まだ誰も見たことがないものを見てきてくれるロボットを飛ばすこと。それをやり遂げることで、人類の智恵と知識と技術と好奇心の地平を広げるのだ。こんなワクワクすることは滅多に無い。

私は著者と違って、あの番組を観ても宇宙に関係するような道には進まなかった。年を取ってしまった今は、興味を持ち続け、応援し続けることしか出来ないが、この本を手に取ろうと思っている、あるいは読んだ、そこの若人よ!キミは船乗りになって、宇宙の海を旅してみないか?
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ぬこ
今まで知らなかったイカロス開発秘話を知ることができてよかった。これからの太陽系小惑星探査に欠かせない技術となることでしょう。
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