本書では、宇宙が現在のような形で存在しているのは、基本となる6つの数、つまり電気力の強さを重力で割ったもの、原子核の結合の強さ、反重力、宇宙の構造を決めるもの、宇宙の物質量を決めるもの、空間次元の数を決めるもの、が絶妙なバランスで調整されているからであり、これらのうちのどれかが数が大きかったりまた小さかったりしていれば現在のような宇宙は存在していないかまた別のものになっていただろうという事について述べられています。
しかしながらただこれら6つの数について述べているのではなく、この6つの数をベースに宇宙について論じられており、宇宙そのものの誕生から、惑星、星、銀河、銀河団を含めた宇宙の構造や、宇宙の膨張、多宇宙、超ひも理論、さらには宇宙における生命の誕生といった事まで取り上げられており、宇宙論を理解する上でも面白く読む事が出来たと思います。
一通り本書を読んでみて感じた事ですが、あまり専門的な領域に偏る事無く、宇宙そのものや宇宙論についてそんなに深く知らなくても宇宙や宇宙論について理解する事が出来る内容でした。個人的にもマーティン・リースが書いた宇宙や宇宙論についての著作は、翻訳された書籍や雑誌への寄稿を含めリース自身が持つ宇宙そのものへの切り口や認識等が反映されている事もあって結構気に入っており、本書についてもタイトルにもある6つの数については勿論の事、宇宙そのものについて知的好奇心をより深めるのにも大きく役に立ったと思っています。