日本語は豊かな出版文化を持っている。他言語でこんな本はないと思う。すばらしくて稀★★★★★な宇宙開発現場の記録。絶版から出版社が変わって新版が出た。有人宇宙関係の本で直接の担当者以外によるものとしては驚異的に正確。著者には申し訳ないがこのすごい本が信じられない安価で入手可能だ。
いきなりロケット打ち上げを見る旅行準備が難しいことから始まるp.10。次は頓珍漢な質問ばかりの報道記者にびっくりの記述p.22。第二・三巻よりイラストが多い。「何時何分の事か、損失金額はいくらか」ばっかりの質問状況もイラストだと雰囲気が出てるp.50。NASAで同じような質問されると自分の日本人意識が高まりますねpp.127,152。南米で欧州人に東京からの質問がばかにされるのは辛いp.203。宇宙作家クラブしか日本の衛星が上がる打ち上げを現地取材しないのも厳しい話だp.184。宇宙作家クラブの方が知識レベルが上というのをしっかり受け入れるのがよさそうだp.204。「どうして液体酸素が必要なんですか」という質問は実話らしいp.232。報道に頼れないなら一般向けの観望場所を種子島に設けるというのはJAXAと自治体が真剣に考えるべきだろうp.236。
話題豊富。ケネディ宇宙センターVABの中には本当に雲ができたんだろうかp.80。ゼンガー対蹠地爆撃というは初めて知ったp.143。最近米軍で言っているような、ICBMより早く目的に到達できるというようなご利益があるのだろうか。シャトルはソ連衛星の観察が目的だったということですp.164(捕獲が目的だったという人もいます)。Hootersレストランは口絵にもあるがジョンソン宇宙センターの近くのI-45/NASA Parkwayのがすごい店だったとはpp.149,160。現場に行っているから固体燃料は塩素化合物を残すところも良く分かるなあp.57。比推力の解説も短いのにとても良いp.237。
航空の話も多い。オハイオ州デイトンの航空博物館日記もあり、ぜひ多くの方が参考にして訪問して欲しいp.135。
おまけ。
NASAの宇宙ステーション組みたて棟は空軍でなくてケネディ宇宙センター側ですp.83。「工場エリア」Industrial AreaはNASAの中p.120。シャトル飛行士ウォークアウトのときにいる余分?な飛行士はマネージャーの飛行士でバックアップではありませんp.116。国際宇宙ステーションと違ってシャトル飛行士のバックアップ指名者はいない。シャトルは24時間遅延までは燃料入れっぱなしが普通ですp.122。(たぶん校正落ち)SSMEのジンバルチェックはもちろん点火前。
Mediterranean Chef'はおいしいですp.155。地中海料理は他にも増えてます。