数学、理論物理学、実験物理学、そして天文学のトップレベルの研究者たちが集まる、それだけでめちゃくちゃカッコイイ研究機関、「東京大学数物連携宇宙研究機構(IPMU)」が監修した、文字通り“宇宙のしくみ”についてを、順序立てて丁寧にアプローチしている本です。
もうほとんどメルヘンとしか言いようのない疑問、「宇宙はどのように始まったのか?」を解説する第一章から、形而上学、哲学、神学などの扱う問題とされていた「そもそも我々はなぜ存在するのか?」の第五章まで、各章ごとにそれを得意としている研究者が解説してゆくのですが、自分がぼんやりと考えていた単純な疑問を突き詰めて研究するとこんなことになってるのか?!という驚きの連続で、最後まで飽きずに読むことができました。
少し難しい話も、見開きごとに完結しながらかわいいイラスト付きで丁寧に書かれていますし、計り知れないほどたくさんの「知らなかった」ことが自分の中の世界を押し広げて、ニュートンのバックナンバーやウィキや大辞林を傍らに、宇宙のことが「知りたい」世界にどんどん変化してゆきました。最先端科学の結集から発信された情報を、身近な疑問と共感の中で知る事ができるだけでも魅力的な一冊です。
そして・・・初代機構長の村山斉さんが、その研究棟をバックに雨の中でビニール傘をさしている写真がまた、たまらなくロマンチックでよい感じなのです。