宇宙96%の謎、つまりほとんどがダークマター及びダークエネルギーのタイトルに
なっていますが、本の内訳はガラリと変わります。
まずは現在の宇宙論から始まり、COBE及びWMAP観測衛星が捉えた「ビッグバンの名残」
ブラックホールや4つの力の基本を解説しています。
まずこれらの基礎知識を理解していないとダークマターを理解できないからです。
次の段階で著者の考え出したインフレーション宇宙理論をやさしく解説しています。
ここでもモノポールやパリティー(対称性)が破れるなど基本的な知識を解説しています。
そしてようやくダークマターの正体に辿り着きます。
これは従来の物理学理論からでは宇宙に働く斥力が少なすぎるとのシミュレーションから
導き出し、さらに巨大天体望遠鏡や観測衛星による観測からどうやら真っ黒な領域は
何もないのではなくて暗黒の物質がありそうだという2つのアプローチから
探り当てたと言う事です。
これも観測技術(CCDなど)によるテクノロジーの進歩が飛躍的に進んだ事も
大きく寄与しています。
内容的には相対性理論や量子力学を含んでいるので一般書としてはかなり高度と
考えられます。
アインシュタイン方程式も応用して易しく解説しているとはいえ、難易度の高い書物で
あることは否定しません。
難しい箇所は読み飛ばして、解かる所だけ拾い読みしても良いのではないでしょうか?
難しいとはいえインフレーション理論の提唱者が書き上げた名著です。これだけ
内容のある日本語の本はそうザラにはありません。
☆5つの中の☆5つの最高の書物の1つです。
きっと読んでいただければ大いなる満足を得る事でしょう!