Unpluggedのpuritanは、Automaticのキーボードを興醒めに感じたりすることはあるかも知れない。だけど、一つのライブとして見て、これは大変な出来だと思う。単にリプレイに耐えるというだけでなく、後から後から発見がある。こんなライブはあのセットアップでしか実現できなかった可能性が高いことを考えると、Unpluggedの製作スタッフにとっては記念碑的作品の一つではないだろうか。
アレンジは、Unpluggedにしては枯れた味わいを追求していないし、さほどテンポをいじっていない曲も多い。だけど、どの曲もセッティングの違いを意識したフレイバーでしっかり味付けがされて、即興性とクォリティに対するこだわりとのバランスがとっても心地よかった。Unpluggedの演奏は、枯れすぎてreplayabilityには限界が感じられることもあるけど、このライブは一粒でそれこそ何度でもおいしい秘密は、必ずしもそういう路線を追求しなかったところにあるのかも知れない。
もともとド下手なアーティストはUnpluggedのお声がかかることはありえないんだけど、歴代のUnpluggedと比べても全く遜色のないボーカルのクォリティに驚いてしまった。ビブラートがうまいだけのdivaなら一杯いるけど、彼女は本当にユニークな存在だと改めて思う。
でも、プラグを抜いた本当のショックは、彼女の卓越したソングライティングの才能を否応なく実感せられたこと。結局、歩き回ることもせず、黒髪・地味めの服装で一つ一つのフレーズに集中して歌うパフォーマンスだからこそ、それが可能になったということなのだろうか。