学校の公式サイト以外で、学校の話をすれば、そこは全て「学校裏サイト」。
本書の中で言われる定義を端的に言うと、こうなるだろう。
昨今のいじめ問題の中で注目が集まった「学校裏サイト」。著者は、その言葉を提唱し、広めた人物として知られている。だが、本書を読んでいて感じたのは、その定義の曖昧さ(上に書いたように、学校公式サイト以外で、学校の話をすれば、全て裏サイトになってしまう。それは、学校名を特定するようなものだけでなく、メル友募集のようなサイトの掲示板も含む)と、やたらに煽る危機感である。
本書に記された「実例」というものは、確かに、「子供に見せたくない」と大人が思うものである。だが、本書には「裏サイトの多くで、そういう書き込みがあった」というようなものはあっても、具体的に「このサイトの書き込みの何割が、そういう書き込みなのか?」というようなものは無い。人気のあるサイトの何千、何万の書き込み。そのうちの1つが、問題のあるものであっても、「問題のある書き込みのあるサイト」として、それは捉えられてしまうのである。他にも、定義も何も示さずに「有害情報」と連呼したり(どこからが有害かわからないが、何となく悪そうに聞こえる)、危機感を煽る文言だけを並べるのはどうかと思う。
「子供のしていることを知る必要がある」
という著者の言葉には賛成であるが、著者の書き方がそのものが冷静な判断を失わせてしまう形になっているのである。
本書に書かれた、著者らが実際に行った対策の事例などは、参考になるものもあるかと思う。
ただ、その書き方などには、かなり問題が多いと感じる。