この巻のメインは井筒研と凪原ちえ。考える前に行動して突出する孤高の狼の様な井筒と、行動スピードがスローであるため周囲の意見に巻き込まれてしまいがちな凪原。自己と他人のバランス感覚があんまり良くないという意味では似たもの同士の二人。合同合宿での間違い告白から、周囲を巻き込んで、二人をくっつけるという強制的な流れが出来てくる。そのうち中学時代の友人である他校の生徒も登場し、何故か階段レースの対抗戦が開催されることに。
協調性という言葉の下、多数が正義でありそれに反対するものは和を乱す悪として断罪されてしまう小さな社会。その中で、不器用に自分の行き方を貫こうとしてもがき、ちょっと失敗をしてしまう二人。無意味に思える対立でも、対立しないで得られる仮初めの調和よりも、対立したことで生まれる本音の関係の方が価値がある。そんな理想が見られるかも。
こっそり学年主任の大津先生がちょっと格好よい。