文学少女シリーズのファンで、コラボ企画(「“文学少女”はガーゴイルとバカの階段を昇る」)にてこの作品に興味を持ち読んでみました。……何とも評価に困る作品でした。
人気シリーズになった理由であろう、階段レースの描写は納得の面白さです。階段部のメンバーが、レースに熱中し、悪意や敵意を受けても走らずにはいられない、という気持ちがよく伝わってきます。部長や副部長はちょっと鼻持ちならない人物として書かれているのですが、階段部にかける情熱を言葉や行動で示しているので、その点はある程度緩和されます。
しかしながら、階段部パート以外ではイマイチ、というより、有り体に言えば不快感すら覚えます。
危険だから階段部の活動をやめさせようとしているはずが、単に階段部を叩きたい、と目的がすり替わっている生徒会は馬鹿馬鹿しいですし、そろいもそろってコミュニケーション能力に欠落のある従姉妹の四姉妹と主人公とのやりとりは気持ち悪くてしょうがありません。シリーズ2巻に手を伸ばしかけて二の足を踏んでいるのはこの四姉妹をもう見たくないせいです。
邪推で申し訳ないのですが、作者さんはタクティカルな階段部の活動の面白さを伝えられればそれで良くて、その他の部分は、一つの作品にするためにおざなりにくっつけただけなのかもしれません。パートごとの質に差がありすぎです。