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88 人中、87人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
法則を知っていれば野外スケッチも想像イラストも早く楽しくできる,
By 千葉県産落花生 (千葉県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 学校では教えてくれない風景スケッチの法則―不透明水彩絵の具ガッシュを使って描く (大型本)
著者はアニメ製作会社ジブリの美術(背景イラスト)出身で「ハウルの動く城 [DVD]」や「崖の上のポニョ [DVD]」等を手がけた方。そのため芸術畑の風景画家の教則本と違う点が多くとても役立つ。他の本より優れている所(1)透明水彩ではなく不透明水彩ガッシュ(いわゆる学童用水彩絵具と同じもの)を薦めていて、ガッシュを用いて描かれている。単に筆者が使っていたからではなく、なぜガッシュが良いのかをちゃんと説明している。またガッシュでも透明水彩のように描くこともできることを実例で見せている。 (2)風景スケッチ教則本にある「よく観察して描く」というスケッチの基本だけに終わらない。単に風景を見たままに描くのではなく「絵画」に変換する際に使われる効果的な演出(例:雲の配置)について書かれている。 (3)風景描写に欠かせない遠近法はもちろん、影の法則、樹木の枝ぶりの法則などの説明がある。これを知っていれば細かい部分に目が行ってしまい風景絵全体のバランスが崩れるということなく描けるようになる。また、風景を前にしたスケッチの進み方や所要時間が短くなる。 (4)筆の使い方がちゃんと写真入りで書いてある。画材店へ行くと「こういう筆致のためにはこの筆、こういう線にはこの筆…」とやたら筆をたくさんそろえる必要があるかのようにすすめられる。本書では基本の中太丸筆1本で広い面塗りから点描、細い線までどのように筆の穂先を揃え絵具を含ませ紙にあてて描くのかがわかるように写真で解説されている。 (4)の1本の筆で何でも描くというのはアニメ背景現場では昔からある技法なのだが、趣味家向け水彩本では全く紹介されていなかったので、この本に載っていることはとても有意義。 法則はどれも実例や図、絵を使いながらわかりやすく説明されている。これを発展させればアニメ背景のように実際には見ていない風景や想像上の風景を描いたり、写真資料をもとに違う天気や時間の絵も描けるので、イラストレーターや漫画家にも有用。 余談だが、三原色で描く風景スケッチ (朝日カルチャーセンター講座シリーズ)の著者が書いているが、からりとした晴天のぬけるような青空は透明水彩絵具では再現できないとして、透明水彩とガッシュを併用した作例を紹介している。本書はそれに応えるかのように、ガッシュを用いて青空と立体的な雲のの描き方も丁寧に解説している。
44 人中、44人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
名実ともなった本,
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レビュー対象商品: 学校では教えてくれない風景スケッチの法則―不透明水彩絵の具ガッシュを使って描く (大型本)
今まで読んだ技法書の中で一番分かりやすかったです。教本はどれも同じような内容が多いけど、この本で初めて知った技法が沢山あります。 一流のデザイナーの仕事の根底には日々の観察(スケッチ)の積み重ねがあるのだなぁ、と納得。観察、といっても経験主義や精神論を振りかざすわけではなく、“それらしく見えるコツ”をポイントを絞って教えてくれてます。 通常、教本の説明イラストは、ヤル気の感じられない絵が多いのに、この本はすごく丁寧に描かれてます。プロセスの説明写真も筆遣いの矢印が重ねられているなど、他の本では見たことのない表現で、直感的に理解できるよう工夫されています。読者にやさしい〜(*'∇`*) 作品も、空の美しい絵が印象的!さすが世界に誇れる日本のアニメの担い手だと思いました。
46 人中、43人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
本当に、わかる、本,
By アマゾン購入者 "読者" (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 学校では教えてくれない風景スケッチの法則―不透明水彩絵の具ガッシュを使って描く (大型本)
おそらく、日本で出版された絵画技術関係の書籍で、はじめて「色価」の具体的な描写方法が説明されています。 「地面の描き方」として、44ページに、さらっと説明されていますが、これが明治以来、日本に移入されることのなかった「西洋画における空間(位置関係)描写の具体的な方法論」です。美大、芸大では、これまで、このような具体的な「方策」が教えられることはありませんでした。 日本のアニメーションは海外でも正当に評価されています。この絵画教科書を読めば、それが偶然や流行ではなく、当然であることが理解できます。 「具体的な方法論をもっている」のですから、技術、技能として一定の再現性があり、方法としては科学的(人文科学分野における科学性がある)といえるわけです。 空の描写は、油彩画でもおなじで、絵の具に「ある程度の厚さ」を感じるほど描くことで「空」になってくるものです。これは絵の具の「透明性」と「不透明性」という、見た目の感覚が問題になってくるからです。海や湖水とはちがった方法(具体的な方法は、この本を読んでください)で描写することができます。こうした基礎知識すら、専門教育機関であるはずの美術、芸術系の大学では教えられていないのです。 ほんとうに「いい本」です。
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