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学問
 
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学問 [単行本]

山田 詠美
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (21件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「私ねえ、欲望に忠実なの。愛弟子と言ってもいいね」。四人の少年少女の、生と性の輝き。そしていつもそこにある、かすかな死の影。新たなる代表作。

内容(「BOOK」データベースより)

東京から引っ越してきた仁美、リーダー格で人気者の心太、食いしん坊な無量、眠るのが生き甲斐の千穂。4人は、友情とも恋愛ともつかない、特別な絆で結ばれていた。一歩一歩、大人の世界に近づいていく彼らの毎日を彩る、生と性の輝き。そしてやがて訪れる、それぞれの人生の終り。高度成長期の海辺の街を舞台に、4人が過ごしたかけがえのない時間を、この上なく官能的な言葉で紡ぎ出す、渾身の傑作長篇。

登録情報

  • 単行本: 292ページ
  • 出版社: 新潮社 (2009/6/30)
  • ISBN-10: 410366813X
  • ISBN-13: 978-4103668138
  • 発売日: 2009/6/30
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.4 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (21件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 52,009位 (本のベストセラーを見る)
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76 人中、67人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 An Instant Classic !, 2009/7/3
レビュー対象商品: 学問 (単行本)
外国の評に An instant classic(発売と同時に古典)と
書いてあるのをときどき見ます。この小説がそれ。
新刊だけれど、すでに古典の風格があります。
たぶん現代最高レベルの日本語で書かれていて、
ことばがじつに精確なので、読んでいてかゆいところに
手が届くというのか、何とも気持ちいい。
青春小説であり恋愛小説ですが、だらだらしていたり、
ことばに酔っているような表現は一切ありません。

読みやすく、自分にもこういうの書けるんじゃないかと思わせる小説は多い。
読みにくくて、自分にはこんなふうには書けないと思わせる小説も多い。
しかし読みやすいと同時に自分はとてもこんなふうには書けない
と舌を巻く小説はそうそうない。これはそういう小説です。

一人の少女の性の目覚めが大きな軸になっていて、
踏み込んだ描写もあります。が、暗さはなく、全体的にすこやか。
タイトルにはさまざまな意味がこめられていると思いますが、
「性」について身体で正しく学んでいくことも大切な学問なのだ、
とこの小説は言っているように思います。
そして読んだあと、一度しかない人生をそれがどんなものであろうと
肯定する作者の姿勢に、胸が熱くなります。
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29 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 学んで、失われて。, 2009/7/4
By 
ソコツ - レビューをすべて見る
(トップ100レビュアー)    (VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 学問 (単行本)
意味深なタイトルに加え、帯には「私ねぇ、欲望の愛弟子なの。」という刺激的なフレーズ、そして本を開けばそこには一昔前の片田舎における少年少女たちの日常と、どうもにかみ合わなそうな要素に面食らいつつ読み進めていった。読み終えた後の感想は、素晴らしい、の一言につきる。「山田詠美の新たなる代表作」という看板に、嘘偽りは無い。
幼き者たちは、日々の濃密な暮らしのなかで恋を知り、性を知る。自意識を知り、羞恥心を知る。友愛とともに嫉妬の感情を知り、信頼とともに支配の感覚を知る。ときに体が熱くなり身のふるえるような経験を通じて、ときに大人や「おませな」同輩たちからの唐突な情報提供を通じて、色々と学んでいく。この「学問」のプロセスを、もうこれ以上のものはありえないだろうというような巧みな言葉づかいにより表現していくことが、本書の骨子であるように思われた。特に圧巻なのは、「自慰」の学習の過程だろう。本能的に始められたその「儀式」が、やがて技術の習熟とイメージの精密化により当人の思いもよらないような意味を帯びてくるあたりの描写は、息を呑むような見事さである。
「学校では学べないこと」を丁寧にしかし軽やかに教えてくれるのが、山田詠美さんの真骨頂だというのが私見だが、本書ではその「特技」がこれまで以上に高いレベルで披露されている。とりわけ各章の冒頭にある、物語の主人公たちの「死亡記事」の存在意義が大きい。このお話の中で語られている「青春」は、あくまでもやがて過ぎ去り死にゆく者たちの青春であることが強く印象づけられるというわけだ。生きて何かを学んでいく事は、同時に何かを失いやがて死んでいくことだという真理を、それとなく感じさせてくれて、かつてないほどにしんみりとした読後感があった。




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28 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 むかしの詠美さん, 2009/7/15
By 
pommier_pomme - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)    (トップ100レビュアー)   
レビュー対象商品: 学問 (単行本)
山田詠美さんのファンです。詠美さんの小説の系統では、外国人の方との濃厚で官能的な恋愛を描いているものよりも、私は学生ものや短編が好きでよく読んでいました。『放課後の音符』や『風葬の教室』や『晩年の子供』など、好きな作品は挙げればたくさんありますが、最近はしばらくこういう系統を描かれていなかったように思います。

しかし、この『学問』は、私の好きな系統の作品でした。語り手の口調も女の子の独白で、ですます体のところや、舞台の着想を詠美さんが幼い頃過ごされた静岡に得ていたりするところも、『風葬の教室』などとリンクしているなあと思いました。作風は少し違っているようにも思いますが。
登場人物は最初は幼く、章を追って中学生、高校生と成長していくのですが、そんなに幼い世界で起こっていることなのに、こちらがはにかんでしまうくらい、官能的でした。直接的でわかりやすい官能ではなくて、この小説で描かれている官能は、周到に隠されているというか、抑えられているというか、そこが余計にエロティックで惹かれます。ページをめくる手が止まりませんでした。
でも少し残念なのは、語り手である主人公にしても周りの人間にしても、『ぼくは勉強ができない』の秀美くんのような、カリスマ的な「魅力」が感じられないことです。かっこい人物はあまり出てきません。この作品でスポットライトが当てられているのは、そういう個人の人間性じゃなくて、男と女の不思議な関係性だからだと思いますが。

でもそれを差し置いても、本当におもしろかったです。はにかむエロさがあって、分かりやすいエンターテイメント的な恋愛小説より、ずっと、心に残る作品です。さすがです。


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