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学力を問い直す―学びのカリキュラムへ (岩波ブックレット)
 
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学力を問い直す―学びのカリキュラムへ (岩波ブックレット) [単行本]

佐藤 学
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

大学生の学力低下の指摘に端を発した学力問題論議は,大学の受験科目のあり方から,大きくは子どもの教育目標を何におくかというものまで,さまざまなレベルで混乱を深めている.ゆとり教育の悪弊か,実際に学力は落ちているのか,そもそも何を指標に議論されているのか.学力論議のもつれを解く.

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

佐藤 学
1951年広島県生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。東京大学大学院教育学研究科教授。教育方法学。子どもの学びを中心に据え、内外の実践から得た知見と理論をバックに実際の授業改革・学校改革に参画、訪問した学校は数千校を数える。各地で「現場のことを良く知っている研究者」として教師の信頼も厚い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 62ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2001/10/19)
  • ISBN-10: 4000092480
  • ISBN-13: 978-4000092487
  • 発売日: 2001/10/19
  • 商品の寸法: 20.6 x 14.4 x 0.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
本書は、「学力」というものの本質を見つめ、時には捉えなおしながら、

●学力が貨幣と同一の機能を持つこと

●基礎学力という概念はリテラシーという概念で定義するのが相応しい

●学力を形成するためには、自分のわからないレベルの事柄をコミュニケーションをとおして模倣し、自分の中に「内化」することが必要

●教師や親こそが学び手として成長し行動することが大切

●40人学級という定員の改善

●学力低下よりも、大人の教養の解体の方が由々しき事態である

以上のような鋭い指摘を、諸外国や国内の数々の統計に基づいてしている。教員や学校の体制、果てには教育という営みの原点すらも再認識させられる一冊であった。著者である佐藤氏の鋭い説得力は、統計や本による情報収集のみによるものではなく、実際の学校現場に赴いていることによって形成されている。その学校数は数千校をだというから、本書が机上の空論として空回りするだけのものでないことは確かである。

一時間もあれば読めるような文章量なので、教育に携わる全ての人が読んで損はないだろうと思う。
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11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 兵卒
形式:単行本
同著者の『「学び」から逃走する子どもたち』を読んだすぐあとに読みました。

前著では、著者の言う「圧縮された近代化の終焉」と勉強から逃走する子どもたちとの関係がいまいちわかりにくく感じました。

しかし本書では、その部分について学力価値を「貨幣価値」になぞらえることにより、詳しくそしてわかりやすく解説しています。

私のように前著だけではよく理解できなかった方は、この解説部分だけでも読む価値があると思います。

『「学び」から逃走する子どもたち』とあわせてお勧めいたします。
このレビューは参考になりましたか?
18 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 私撰 綜(しせんそう) トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
 過熱する学力低下論について、それを主張する立場と使用しているデータの信頼性を考慮することにより、いま起きている学力低下の実態を明らかにしている。それによると現在論じられている学力低下は、『学習内容の到達度の低下』ではなく『カリキュラム内容の低下』に原因がある。

 本来、小中学校教育、高等教育、大学教育は、国を支える人材を育成するために行われるものである。国の政策を策定し実行するのは人である。家庭教育が子供の人格形成に及ぼす影響の大きさから、国家は家庭でつくられると言う人がいるくらい人材育成、つまり教育は重要である。

 これからのポスト産業社会(知識社会)では、先進国において教育に求められるのは基礎学力の徹底だけではない。知識の創造と交流が行われる知識社会は、基礎学力しか無い人材は仕事にもありつけない社会なのである。 

 例えば、今は人材不足であるIT技術者であっても、日印IT協力推進計画(2000年8月森首相が訪印し表明)に基づき、インドIT技術者の受け入れが拡大しているのが実態である。高度な専門技術者であっても単純作業の仕事は減っていくことを示している。

 知識社会においては、『子供を創造的で探究的な学び手として育てること』が一番必要なことである。著者は、そのための授業、学びのカリキュラムとして、協同学習を実践するプロジェクトからなるカリキュラムを提案している。これについては、「習熟度別指導の何が問題か」で、詳しく述べられているので参照されると良いと思う。

 基礎学力は全ての学習の基本になるものであるが、これだけに注目した議論は不十分である。ポスト蚕業社会で求められる人材に子供達を育てるためにどんな教育が必要なのか?その教育のカリキュラムの中で基礎学力の修得をどうやるのか?という視点での議論が必要であろう。このような議論から導かれた方策は、基礎学力の徹底だけに注目した議論から導きだされた方策とは異なっていると思う。
 この本は、その問いに一つの答えを提供するものである。

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