視機能訓練とか、ビジョントレーニングと呼ばれる分野が最近注目を集めている。
一昔前からスポーツ選手の能力アップに取り入れられていたが、ここ数年は学習障害など、単純な学力以外の部分で勉強に難しさを持つ子どもを支援するために多く取り入れられてきた。
この学習障害児へのビジョントレーニングであるが、これまではまとまった本がなかった。
研究発表や各種の講演会での紹介をもとにそれぞれの支援者が手探りで行ってきたのが実際のところである。本書の著者はアメリカでオプトメトリストの資格を取得し、日本で先駆的に取り組んできた人物である。
本書で最も注目すべきところは追従性眼球運動や跳躍性眼球運動、視空間認知などターゲットとする視機能ごとに具体的なトレーニング方法をまとめていることである。具体的な記述であるため、すぐにでも実践できることが大きな魅力である。また、そのトレーニング自体も子どもが飽きずに繰り返し取り組むことが出来るように工夫されている。
ビジョントレーニングはこれからますます注目される分野であろう。本書を読んで多くの人々が学習や運動に困難を持つこどもに理解と共感を抱き、その困難さを軽減するための支援に取り組むことを期待したい。