『孤高の画人』というタイトルで4人の画家の自伝を収録しているが、タイトルに最も相応しく、文章的にもダントツで味わい深いのが、熊谷守一の部分。
実は、熊谷の部分は『へたも絵のうち』という本のハードカバー版と平凡社ライブラリー版で既に2回購入&通読していた。今回は棟方志功の自伝「わだばゴッホになる」が読みたくて、携帯に便利な本書を手に取り、棟方→解説→中川→東郷→熊谷の順に読んで行った。
確かに4人分が一冊になっていて、お買い得とも考えられるが、中川は文体が悪い意味で玄人じみ、その文人趣味が鼻につき不快だったし、東郷は芸術青年の放蕩記という風で、「孤高の画家」というより全くの俗物という印象が強かった。
結局読んで面白かったのは、熊谷と棟方の部分だが、両方ともハードカバーで個別に出版されいる(いた?)し、そちらの方が作品のカラー図版もあり、読んでいてより楽しいと思う。特に熊谷の自伝は平凡社ライブラリー版がカラー図版も入った上、携帯にも便利でお薦めである。