1巻から今回の最終巻まで続けて読みなおしました。
初期の頃はストーリーが安定しない感じでしたが、
北アルプス縦走からは本当に物語にひきこまれます。
友人の事件から心を閉ざし、新しい地で人とのふれあいを取り戻し
そのために仲間を傷つけることになり独りで生きることを選ぶ。
自分と行動をともにした者は消え去る。
その中で自分を慕う者に出会い、その関係は時に歪ながらも同調し
最大の目標であるK2に共に挑むも、同行者は命を失う。
そして文太郎は単独でK2東壁に挑む。
ここからの描写は素晴らしいです。擬音とか皆無でも山の寒さとか雪崩の重さを感じさせてくれます。
ザイルを失い絶望的状況に追いこまれてからの展開はすざましいです。
最後の最後に文太郎を導いたのは「あの娘」でした。
ここの場面は原作を知る者には奥深かく感じると思います。
終わり方には、賛否両論あるようですが、自分の感想は素晴らしい閉め方だと感じました。
最終巻のコラムは加藤文太郎氏でした。
このあたりも良いと感じました。
この作品は生きることへの力を与えてくれる作品です。