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孤独な群衆
 
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孤独な群衆 [単行本]

デイヴィッド・リースマン , 加藤 秀俊
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 4,725 通常配送無料 詳細
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登録情報

  • 単行本: 308ページ
  • 出版社: みすず書房 (1964/02)
  • ISBN-10: 4622019086
  • ISBN-13: 978-4622019084
  • 発売日: 1964/02
  • 商品の寸法: 20.8 x 15 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 57,188位 (本のベストセラーを見る)
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30 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
この本が書かれた1950年代アメリカというのは非常に興味深い10年間であります。戦後の繁栄を謳歌し、今や万人の上にアメリカの夢が輝いている、そういう光がある反面、冷戦が社会にもたらす緊張、そして勃興する消費主義、台頭する大企業、人々は次々と「長いものに巻かれ」て自己の表現よりも大樹への忠誠とへつらいという軍門に降っておりました。そんな時代の空気を吸い込んで書かれたこの書の主人公は、やはり、他者の視線を例えば会社で四六時中気にするような、「他人志向型」人間であり、仕事によって自己表現をするというかつてのアーティザンたちとはことなり、仕事を家計の質を得るための手段にすぎぬと割り切って、自己表現の場を瑣末な消費主義に求める、そんな連中であります。心理学を丹念に学んだ形跡が本書の随所から垣間見られ、現代社会を象徴する人間類型の心理的内奥を巧妙に暴いてゆく筆致は、爽快でさえあります。もちろんこれには訳業の功績も大いのは確かですが。リースマンが打ち立てた「孤独な群衆」という社会学書の金字塔を是非ご賞味下さい。
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By daepodong VINE™ メンバー
 最近の話題作や新書に比べて評がすくないですね・・皆こういう古典はいまさら読まないのでしょうか。
 本書の「伝統志向型・内面指向型・他人指向型」の類型はあまりにも有名です。そして著者はそれらをそれぞれ経済構造・人口構造の変遷にそれぞれ割り当てていることを看過してはなりません。また、著者も訳者も強調しているように、「他人指向型」をむしろ著者は積極的に評価していることも誤解されやすい論点です。
 しかし、わたくしには、むしろこの有名な三類型よりも、第三部で著者が展開している、先ほどの三類型と直角に交わる「適応型・アノミー型・自律型」の三分類に着目したいと思います。それは、著者はこれについては明確に「自律型」を称揚しているからです。そしてこちらについてはほとんど解説本では言及されていないので、是非原著に当たることをお勧めします。
 わたくしの個人的な興味は、今回の選挙での自民党の圧倒的勝利をこのリースマンの「理想型」(ヴェーバー、通常は理念型と訳されている)で説明ができるか、ということですが、それについてはわたくしは選挙民は「他人指向型」に当てはまる行動を取らなかったのでは、と考えます。つまり、現代日本において、このリースマンの三類型では説明できない現象が生じているので、新たなモデル作成が求められていると考えますが、いかがでしょうか。
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文明化とは? 2005/11/8
「孤独な群衆」は,D・リースマンの名前を社会学史に刻み付けた著作と言えよう。日本でも、高度経済期から生活の形式が変化し、都会へ都会へと人々が集結し生活が集中する中で、一個の人間から、孤独な群衆への顕著な変化が起こってきた。人口割合から謂えば、日本のひと昔前の生活は、農村が基盤であって、そこでは、都会に比べ共同体としてのつながりは濃密な、むしろ、息苦しいほどの干渉と、しきたりが強制されかねないモノがあったであろう。
機械化される以前の農業は、共同体で対処する以外に、進める事が出来なかった。効率が悪かったのである。農繁期には、家族だけでは田植えの植え付けや刈り取りは、中々困難であった。また地主や小作と言う資産関係もその様な強制をより一層作り出したであろう。工業が隆盛に向い、工業製品が大量に輸出され、外貨を稼ぎ出すと、次第に農業はその重心から外れて行き、日本文化の基盤としての地位さえ失われてゆく、池田内閣の高度成長政策は昭和35年に始まったから、柳田國男はその始まりの時期に亡くなった事になる。日本文化を民俗学と言う観点から探求してきた柳田は、生きていたらD・リースマンの「孤独な群衆」を、果してどう読んだであろう?工業化社会の特徴は、他者志向型の社会である。そして人々は所有欲を煽られて、物質的豊かさを志向する社会である。三種の神器(カー、クーラ、カラーテレビ)は、どんどん新種が出現する。柳田の追い求めた日本人のたましいの故郷と庶民の生活の歴史は、高度成長期以後確実に変貌した。こういった社会の「意識」が是から先、どんなものに行き着くのか、今の時点では分からない。フランクフルト派の社会研究、梅棹の文明の生態史観、ベブレンの階級理論、がどこまで参考になるかどうかも分からない。孤独な群衆は、一塊の群衆で居ながら、何の紐帯も持たず、ただ砂粒のように乾き個々の関係を持たない。そして助け合う事を含めた連帯を失って居るように見えるのは小生の錯覚であろうか。若い人に是非読んでほしい、社会研究の端緒となる本です。
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