人が天から与えられた性は善だとする性善説を全面的に主張した孟子の言行録を上下巻に編纂したものの下巻です。
原文を短く区切り、書き下し文、現代訳を附記していますが、訳文については私自身は納得しています。『仁義礼智・孝悌を主な徳行として励行する』哲学は、四書さらには五経へと遡り、四書・五経のお互いの関連性をやはり感知させてくれます。訳文の是非もさることながら、下巻からは著者自らの判断で一般の通説や異説までも注釈にのせた結果、本の厚さが上巻の倍になるくらい注釈が膨大な量となり、上巻との内容的なバランスが崩れています。上巻から引き続いて本編を読みこなすには、注釈のあまりの多さに辟易するかもしれません。少ない注釈が載った上巻か、膨大な量の注釈が載った下巻か、どちらの☆を減らすかか迷いましたが、結局双方著者渾身の作とみなしました。