儒教の根本思想である「孝」思想について、もっとも手軽に学べる本です。「孝経」の今文系テキストと、「孝」思想の概論、「孝経」や「孝」思想の歴史的な変遷などが学べます。一般書籍として、出された加地先生のご著書の中では、もっとも学術的に有用性が高いと思われます。
参考までに「孝経」テキストそのものを扱っているほかの書籍との比較をしてみました。
'A;5〜6年前なら明徳出版の「中国古典新書 孝経 林秀一」が2500円ほどで価格的に手ごろであり内容的にもよかったのですが、何しろ手に入れづらいです。古文系のテキスト
'B;新釈漢文大系の「孝経 栗原圭介」は、ぜひ手に入れたいものでありますが、なにしろ値段が高い(6500円ぐらい)古文系のテキスト。「孝」の儀礼的側面に詳しい解説がうれしい。民俗学的な解説はもっとも詳しいかも。
'C:最近では、本書の出る少し前に、「たちばな教養文庫」から「孝経 竹内弘行」が出ている。こちらは値段は1000円程度で安い!です。中身は、まだ未確認であるので、確認しだいレビューしたいと思います。今文系の訳出です。
D;「孝」思想そのものの研究では、池澤優「孝思想の宗教学的研究」は、文化人類学的な視点からも研究されています。高い(6000円程度)
本書は以上の書籍と比べても、もっともお手ごろかつ、トータルな視点から「孝経」「孝」思想を語っていると思います。「孝経」「孝」思想のもっとも読みやすい概説書であります。