素晴らしい映画!
ダニエル・デイ=ルイスは毎度のことながら完璧。素敵すぎます! サビナ役のレナ・オリンもはまっています。テレーザ役のジュリエット・ビノシュは原作のイメージとはちょっと違うのですが、彼女独自のテレーザに文句なしに説得力があって魅力的です。
チェコにロシア軍が侵攻する場面は、実際の記録映像をヨーロッパじゅうから集めてきてフィクションの映像とシームレスにつなぎあわせたという興味深い趣向。小物の使い方、音楽の使い方、撮り方も素敵で、スタッフも実に最高の人たちが集まって作っているという感じがします(クンデラの原作から映画をつくって成立させていること自体あっぱれだし)。前半、中盤、後半、終盤で、場所が変わるせいかそれぞれ手触りというかタッチが違う感じもあり、これ以上ないくらい堪能しました。ほんとに素晴らしい。
主要登場人物三人の英語のなまりがバラバラなせいか、プラハの場面の撮影の多くをフランスでしているせいか、チェコっぽさはあまりない(チェコにヒントを得た架空の国の話に思える)。ストーリーも原作とは似て非なるもの。全体として原作とは違う映画版独自のフィクショナルな世界が作られている感じです。それをそれとして見事に成立させている鍵は、ビノシュのテレーザの個性と存在感かもしれない。
特典映像と音声解説も大満足の内容。個人的にはこの特典が付いていないバージョンを買う人の気持ちが全然わかりません(笑)。