真面目な内容の本ではありません。理系人間の有利さ、素晴らしさを述べている
ことは分かるのですが、客観的な裏付けがほとんどありません。自らの経歴も含
め、理系人間の成功例を挙げてその有利さを語るのですが、わずかな例を挙げて
結論を導くという強引な帰納法?では説得力は皆無です。文章自体も、書き飛ば
したようなお粗末なもので、とても真剣に書かれたものとは思えません。
娯楽として面白おかしく読むなら(少なくとも加虐的理系人間と被虐的文系人間
にとっては)悪くない本かもしれません。私も文系人間ですが、楽しく読みまし
た。しかし、著者が本気で「本書は子供を理系に進学させたいと強く望んでいる
親や教師のためのものである。」(196頁)と考えているのであれば、冗談も
いい加減にしろよと言いたくなります。このようないい加減な話で人生を左右さ
れるとすれば、子供は不幸以外の何ものでもありません。
この本は、一言で言えば、およそ科学者が書いたとは思えない非科学的オカルト本
です。
NHK本体の質の悪さは白日の下に晒されつつありますが、こんな本を出版する
子会社の質も悪そうですね。