最近読む本には冒頭がやけに面白くて半分までわくわくさせて、さあ、これからどうなんのよ、という後半部分で肩透かしを食うことが結構多い。
作家が書きたかったシチュエーションや、思いつきに燃え上がって書くからなのかもしれないけど、読まされるほうは、えー、これが結末なの?こんな展開あり?といった欲求不満に放り出される。
ところが、このシリーズはまったく逆。
最初は、またかー、と思うほど妙なくせのある始まり方をして、ああもうこれはと思わせる。ところが半分をすぎるころから吉原流の展開にいつの間にか巻き込まれていく。
今回もまったくその罠にはまった。広海君がどんどんカリスマになっていくのはどうよ、とか、こんな男子高校生は現実感がないよとかいう普通のひっかかりを見事にスルーしていく。
今回、事件にひとつの決着をみるというのだが、女王広海をとりまく男子高校生集団もまた楽しい。男子高校生心をどこまでタラシて行くのか、今後が楽しみ。
文章がどうとか、作品的にいいとか悪いとかの範疇ではない。
くっきりとした価値観のようなものが通っているからそこが爽快で清潔な感じも受ける。
一種の魔法かもしれない。
だから、吉原理恵子式をやめられない。面白い。
星は5つにしたいが、趣味が入っているから謙虚にひとつ減らしました。