世の中で,よく褒めて伸ばしなさいという言葉を耳にする。
子どももバカじゃないので,ただ褒めただけでは見透かし,
逆にバカにされる。
子どもの何を見抜き,どう見つけてあげて,それを価値付
けてあげるのかということを,しっかりと整理させて,事例
をもとにわかりやすく書かれている。
子どもの言葉をどう価値付けていくかにより,その教師の
大事にしているもの,その教師の価値観をしっかりと子ども
に伝えていく手だてにつながっていると感じた。
算数の表現活動とあるが,どの教科でも通じる部分であり,
その根底に流れているのは,子どもを信じる力であり,教師
としての生き方だと思う。
地道に丁寧に価値付けていく事の大変さはあるが,とても
必要なことだと思う。
また,表現力を育てるのではなく,元来子どもが持ってい
る力を整理,鍛えていくことが大切なのである。
子どもが思考・判断したことをしっかりと相手に伝える力
こそが,これからますます重要になってくるであろう。
テクニックではなく,何を育て,どんな価値感を育てるの
かということが,大切である。
そういう意味では,実践例をもとに,しっかりと田中先生
の主張があり,論理立てて筋道だっていると思う。
全ての教科の先生に読んでもらいたいし,教師を志す学生
にも必見の書である。