内容紹介
多岐にわたる問題を抱える学校を臨床実践によって変えていく スクールカウンセラーと教職員のための雑誌 スクールカウンセラー(SC)事業は,公教育の現場に外部の専門家(臨床心理士)を投入するという画期的な事業であった。初年度(平成7年度)の154校の中学校に派遣されたSCたちは,現場から高い評価を受けて,平成18年度には全公立中学校に,平成20年度からは小学校に派遣されるまで発展してきた。しかし,昨今の公教育への予算削減を受け,SC事業への配分も減少している。ゆとり教育からの転換,社会状況の急速な変化から生みだされる不登校,いじめ,虐待,教師のうつ病などによる休職者の増大など,事態は深刻になっているのにもかかわらずである。 こうした状況の中で,子どもと学校が元気になるための学校臨床の発展を願って登場したのが本誌である。スクールソーシャルワーカーや各地独自の援助職・ボランティアの導入など,学校臨床においては他の専門職が協力するコラボの時代にある。裏を返せば,学校臨床というものの考え方を集約する「器」が必要である。子どもや保護者,教員,地域住民までをも含む学校コミュニティに援助者としてどうかかわるのか。これまでの実績を評価し,原点を見直し,学校現場の最前線に向け,新しい視点や大切な情報を提供するのが本誌の使命である。SC,スクールソーシャルワーカー,相談員,教師,養護教諭,教育行政関係者などが共同して子どもや家族の課題に取り組んでいけるよう知恵を絞っていくつもりである。是非,読者の皆さんに雑誌づくりに参加していただければと思う。(本誌編集同人代表 村山正治「創刊にあたって」より抜粋)