私は、小・中・高の三人の子どもを持つ親として、又「キレる」「不登校」「援助交際」等今日報道される事件など教育問題を改めて考えてみようと思いこの書籍を購入しました。
学級崩壊を糸口に学校で見られる子どもの実態、その背景となっている旧態依然とした学校の閉鎖性や、小学校における「学級王国」の問題性を鋭く探り、理論的な分析と著者の実践を交えた危機脱出の展開をされ、データに基づいた分析は、大変説得力があり参考になりました。
「教え」から「学び」等による危機脱出の提案は、全体として迫力が今一つの感じが残りましたが、それは事例はあるものの、具体的な形が見えないためなのでしょう。又それは、実践で作り上げて行くものだからかも知れません。
ただこのままでは、社会全体が危機に陥ってしまうことを警鐘されており、おとな世代の行動と責任が求められている、優れた著作だと思います。
私としては、今日の子どもの危機の状況に対し、社会経済的要因による分析での展開が欲しかったと思いました。それは、我々親世代が、生育暦だけではなく、リストラや今日の社会情勢・経済情勢などから受けるストレスを抱え、子どもに対してストレスのはけ口として接し、無意識の内に自ら子どもを危機に陥らせている状況も相当あると思うからです。親を含めたおとな世代の認識が、危機脱出の根源的キーになるのではないでしょうか。