この映画の面白さを、果たして、どう伝えれば良いのか。
中島哲也の斬新な場面構成と、ポップで才気ほとばしるセンスに!
日本映画界において、極めて稀なミュージカルとしての楽しさに!
全編に充満する苛酷さと残酷さとファニーさが融合するジェット・コースターばりの疾走感に!
そのものズバリの、刹那的なBONNIE PINKの歌詞に!
郷愁を誘うデパートの屋上のメリー・ゴーランドに!
「アメリ」を想起させる松子の少女時代の唯一の夢の具現化としての赤い靴の眩しさと、「まげてのばして」に!
クドカンの焦燥感と、劇団ひとりの情けなさに!
黒沢あすかの、額の美しさと凛々しさに!
光GENZIからのファンレターの返事を日々待ちわびて郵便箱を開ける哀しいファン心理に!
中谷美紀のスクワットに(笑)!
またかって、歌手としてヒット曲を持っていた彼女の澄み切った歌の上手さに!
美人女優としての、見事なひょっとこ顔に!
ダメ男に惚れ続ける彼女の生きベタ加減に!
劇中3回発せられる「おかえり」、「ただいま」のあまりの哀切さに!
そして、悲劇的な結末の後、カメラがパンして映し出される夜空の星々の美しさと、彼女が晩年眺めていた荒川が、故郷の筑後川に連なり、松子の魂が安住するラストに!
以上、深く感動し、限りなくホシボシを捧げたい。
掛け値なしに観ないと後悔する作品、文句なく今年の日本映画のベスト1になり得る傑作と、声高に叫んでおきたい。