中谷美紀の印象といえば「美人」の一言に尽きるだろう。
それも、隙のない完璧な美人。
同じ日本人とは思えないほどの整った顔立ち、スタイル。
そして女優なんて、わがままで、なぜか演技もサラリとこなし、
毎日派手な生活を送っている別世界の人と適当に思っていた。
「嫌われ松子の一生」という映画を観た時、圧倒的なスケールで驚いた。
原作を先に読んでいると、映像が楽しみな反面、
自分の思い描いていた世界との相違にガッカリさせられることが
多い中、想像以上のエンターテイメントに感激した。
素人の私でも「この数秒に何時間かかったんだろう・・・」と思うシーンばかり。
そんな、素朴な興味から、この本を読んでみた。
やっぱり、数秒のシーンで何時間もかかっている。
でも、何より中谷美紀の文章がうまい。
嫌味も、愚痴も、さらりと消化している。
つい感情移入して、一緒に笑ったり、嫌味に爽快感を覚えたり。
最後のクランクアップでは、まるで自分も苦労したかのような
錯覚に陥り、報われたことに泣きながら読んだ。
監督も、女優も、どんな職業も、その仕事について
どれだけ真剣に向き合って、よい物を作るかということだ。
それは、ほかの仕事にも共通していることで、
そのような人はどんな仕事を選んでも成功するのだな、と思いました。