『婚前特急』は、24歳のOL池下チエ(吉高由里子)と5人の彼氏選びの物語です。
彼女には、西尾みのる(加瀬亮)、三宅正良(榎木孝明)、出口道雄(青木崇高)、野村健二(吉村卓也)、
そして、料理もしてくれるを冴えないデブの田無タクミ(浜野謙太)の交際相手がいた。
チエは、親友の浜口トシコ(杏)が子供を身ごもり、温かいマイホームを築いた結婚を羨み、
これら彼氏達から自分のほんとうの結婚相手を探そうと決心する。
彼女が最期に選んだ結婚相手は、なんと・・・だった。
損得勘定で「高学歴高収入高身長」を願望するチョット前の現代女性の結婚観と、
理想的な結婚相手を見事に皮肉った映画でした。
前田弘二監督の人間観察は鋭い。
チエと5人の男性は、卑屈になったり、虚勢を張ったり、突然ブチキレたり、当てこすったりする。
その描写が実に的確で面白い限りだ。またその一方で、彼の人間観察は優しい。
エキセントリックに粋がるチエも、内面は普通の24歳であることがじわじわと伝わってくる。
他の登場人物たちも皆、醜い面がたくさんあるのに、なぜか魅力にあふれている。
うん、なかなか観てて気持ち良い。
主人公を演じる吉高由里子はここでは、『蛇にピアス』で刺青、ボディピアス、SMの
倒錯した若者像を映画化した作品とはまた違った、滑稽な演技で抱腹絶倒でした。
現代の、女性が男性を選ぶ「この時代」にはうってつけの娯楽映画です。
日本映画では、なかなかのラブコメの1本でした。