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全ての女性、また、娘を持つ全ての親御さんに読んで頂きたい本です。
ところで、世間を騒がせている岩月理論の要諦とはなにか。私が思うに、岩月の急所は、人間関係を「契約関係」「贈与関係」に二分して捕らえる点にあるように思われる。すなわち、親との関係で、人間は「契約的関係」「贈与的関係」のいずれかの人間関係を選択するようになってしまい、挙句の果てには、「快」と「不快」を逆転して生きることさえする、と著者は述べるのである。
こういった分析の手際は、多くのカウンセリング理論がそうであるように、哲学的とも称すべきものであり、科学的にはその真価は証明されようがない。したがって、彼の分析を、非科学的・独断的といって非難するのは的外れでしかないだろう。読者に求められるのは、岩月の論を「納得」することであり、自らの生きる人間関係を「契約」的か「贈与」的か自分で確かめることである。いわば本書の真価は、読者の実践によってのみ証明されるだろう。
なるほど岩月の時に独断的なもの書き自体、あらぬ抵抗を呼!ぶこともあるかもしれない。しかし、逆にいえば、読者の心理に抵抗を生まない心理学書・カウンセリング本とは、そもそもなに程のものでもない証拠ではないか。
岩月の本は学術的にはさっぱり無視されているようだが、専門的に言えば自己心理学の亜流に属するものといえるかもしれない。しかし岩月の本には専門家外であるからこそ言いうる面白い着想が数多くあるように思える。日本人には日本人から素直に出た心理療法こそ貴重なのではないか、と思うがいかがだろうか。
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