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娘に語る祖国 (光文社文庫)
 
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娘に語る祖国 (光文社文庫) [文庫]

つか こうへい
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 文庫: 212ページ
  • 出版社: 光文社 (1998/04)
  • ISBN-10: 4334725929
  • ISBN-13: 978-4334725921
  • 発売日: 1998/04
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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素敵な男! 2001/11/5
形式:文庫
私はつかこうへいの芝居を見たことがない、だが彼を知っている。
もう、ずいぶんと昔のことだが新聞か何かで『 私は韓国人で実家はラブホテルを経営していました 』と述べていた。
正直な人だ、普通なら韓国人という事実もラブホテルを経営していた過去も隠すものである、だが彼は他人事のようにしゃべり続ける。

そんな彼の本を初めて読む、芝居の話ではなく初めて授かった娘が話の中心だ。かわいい娘のためにひたすら苦悩する父親、韓国人としての誇り、娘の国籍を日本にするか韓国にするか悩む場面は、きっと私たち純粋な日本人にはわからないであろう。

国籍は韓国、生活様式は日本人、作者自身も『俺はいったい何なのだろう?』と自分の原点について人生を振り返り、答えをみつける手懸かりになるのではないか!と韓国で芝居をする決心をする。
日本でいじめられ、祖国に戻っても罵られる、『 いったい俺が何をしたんだ! 』
心の中で叫ぶが、その声は決して誰にも届かない・・・

つかこうへいは強く傲慢で男らしく芝居の天才・・・などのイメージが付きまとうが、本を読みすすめれば、傷つきやすくナイーブで思いやりのある瞬間湯沸かし器のような男だと気付く。
『 パパは何があってもママとお前を守っていく!』
最初に発せられたこの言葉に、様々な意味を含めて心強さを感じてしまう。

難しい言葉や、言い回しなどなくとも、作者の筆力で一気に読んでしまうこの作品・・・
私は芝居よりもすばらしいと思ってしまう。

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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 竹の梯子 VINE™ メンバー
形式:文庫
秘密にしていた訳ではないそうですが、本書において初めてつかこうへいは自分の素性を明かしています。「在日」という存在であることについて、赤裸々に読者に語りかけてきます。歴史的な背景も噛み砕いて教えてくれました。本書のメインとなるのは、38歳にして初めて祖国・韓国の大地を踏んだエピソードです。日本における在日韓国人。韓国における在日韓国人。複眼的な視点を持たらざる得なくなり、思考を深めていくのです。表層的に字面だけ追うと、暴言のような大胆な発言も散見されますが、あえてタブーに迫ることで見えてくることもあります。日頃、「祖国」という言葉を思い出すこともなく、考えることもありませんが、氏の定義する「祖国」には深く首肯しました。
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15 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
つかこうへい氏が在日韓国人であることは、本書を読んではじめて知りました。「蒲田行進曲」での「ヤス」と「銀ちゃん」のサド・マゾ的な<男の友情>など、氏独特の表現はこのような氏の出生と関係していたのかな、と妙に納得したように思いました。ちなみに、ペンネームの「つかこうへい」は「いつか公平」をもじったものだ、という説があることも後に知りました。そう思ってみると、つか作品の底には実は大変真面目で重い主題が流れている、ということになりそうですが、必ずしもそういう接し方が正しいかどうかはわかりません。私は、つかこうへいという作家は基本的に読者へのサービス精神旺盛な人ではないか、と感じています。本書にしても、相変わらずのつか節で、爆笑のうちに、いつの間にか氏の??界に引きずり込まれてしまいます。読みやすいのでどんどんページを急いでしまいますが、丁寧に読めば、内容のほうもかなり充実していると思います。

全体として、日韓関係という難しい話題を扱いながら、大変正直な文章を重ねているという印象を持ちました。最近「親日」を売りにしている日韓関係の本を見かけますが、なぜか「親日イコール反韓」に短絡していたりして、少なくとも私は大変な違和感を覚えてしまいます。特に、「親日」の余り過去の日本を美化するのは問題だと思います。 

私自身は特別なつかファンという訳ではありませんが、こういう人の発言なら信用できそうな気がします。一方に偏りがちな誇張を避けるバランス感覚が<才能>なのでしょう。ーーつかファンの人たちはもちろん、日韓関係を人気作家で在日二世でもあるつかこうへい氏の眼を通してみる、という意味でも、大変興味深い一冊だと思います。

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