三国志演義での姜維とは違う、歴史書に書かれている史実を基にして書かれた姜維の人生の物語。
志というものだけを追求して生き抜き、結果はどうであれ、姜維の生き方は後の人に讃えられている理由が良く分かった。
いろいろなことを我慢して、犠牲にしてまで、あくまで「生き方」にこだわり、哀しく人生に幕を下ろすのだが、まっすぐに生きてきた自分を最期は自分で自分を許すような形で終わるところは考えさせられた。
姜維自身の事は姜維にしか分からないし、あるいは相当後悔して死んでいったのかもしれない。
しかし彼の様な生き方が客観的に見て好きな人は多いはず。
昔の日本にも姜維のような人が多かった気がするが、今の時代は少なくても志だけで生きていくにはあまりに過酷な時代だし、志を持たない人も多い中、どこか懐かしさと、哀しさを混ぜ合わせたような感情移入を持って読める小説である。