グデーリアンの回想録に印象を書いたのだが、その後に読んだこの書物も素晴らしい。ガーラントはドイツ戦闘機部隊のエースパイロット、その後は司令官として第2次世界大戦を戦う。ドイツ空軍とヒトラー体制の下の軍事組織もよくわかる。そして、逸話に取り入れられているイギリスの両足義足の空軍パイロットの不屈の精神など、実に面白い。 しかし、この書もドイツ国民精神の復活を期する書である。ガーラントは、戦闘機による防空対策の重要性をいくら献言しても、どうしても受け入れらない(ゲーリングさえも受け入れたのにヒトラーが受け入れない)国家体制に対して、最後は、自身の戦闘機司令官の辞任申し入れ、第1戦での戦闘機パイロット復帰希望(死を意味する)を選択せざるを得なくなる。
日本人として、国家に対する貢献者としての自覚においても、会社の管理職としての責任においても、この回想録は実に参考になる。
しかし、やはり飛行機乗りはどこかおおらかで精神において明るいものを感じる。日本でも旧海軍と旧陸軍のパイロット出身者はその後社会の指導者になっていくと聞いたが、この書を読むとそれを裏付けられるものがある。次の出撃で死ぬと覚悟を決めて生きている人間にとっては、栄誉も名声も、地上の些細なことはなんらとるに足らないことなのであろう。意思ある日本人必読の書である。