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妻の超然
 
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妻の超然 [単行本]

絲山 秋子
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

文学がなんであったとしても、化け物だったとしても、おまえは超然とするほかないではないか。「妻の超然」「下戸の超然」「作家の超然」を収録した異色の三部作。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

絲山 秋子
1966年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。住宅設備機器メーカーに入社し、2001年まで営業職として勤務する。2003年「イッツ・オンリー・トーク」で文学界新人賞。2004年「袋小路の男」で川端康成文学賞。2005年『海の仙人』で芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。2006年、「沖で待つ」で芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 219ページ
  • 出版社: 新潮社 (2010/09)
  • ISBN-10: 4104669040
  • ISBN-13: 978-4104669042
  • 発売日: 2010/09
  • 商品の寸法: 19.6 x 12.8 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 188,604位 (本のベストセラーを見る)
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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By YKoon
絲山さんの作品を女性が読むと、共感を覚えるのかもしれません。
絲山さんの作品を男性が読めば、グサリとくるセリフや表現があるでしょう。

本作は「超然」をめぐる3つの作品が収められています。
いろいろな立場で色々な視点があり、面白いです。

1)妻の超然
少々、捻くれてしまった50近い女性の心理と、無神経な夫の心理。
不倫をめぐる心理描写(というか脳内会話)も、生活をめぐる描写も一つ一つが巧いです。
この短編の「超然」という言葉の結末は予想外のカタルシスがあります。

2)下戸の超然
30前後の男女をめぐる話。
善悪をめぐる議論、いろいろと面倒な周辺の事情が面白いです。
この短編の「超然」で描かれる現代の青年の絶望に、男の読者は胸を抉られるでしょう。
あと、出てくる食べ物が美味しそうなのが印象的ですね。

3)作家の超然
病気の作家をめぐる話。「おまえ」という二人称で進みますが、絲山さん本人の心境が
投影されているようにも思われます。「生死」に関わる話をしつつも「超然」とした態度で
メディア批判をする作家というもの、これがこの短編のポイントの一つだと思います。

文士としての作家の在り方とは何か―この問いから作家は超然としていられるのか?
そして、最後の4ページに亘る告白ともいえる文章の意味は何なのか?

私は「文士」絲山秋子氏がどのような答えを出すのか、気楽な気持ちで待ち続けたいと思います。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By TaroTaro トップ500レビュアー
巧いと感じたのは「下戸の超然」。
だが、何度も繰り返し読んだのは「作家の超然」。何度も読んだ、というか読まずにはいられなかった。

一応小説の形をとっているが、これは完全に彼女の独白だ。

「作家の超然」には、彼女が持つとぼけたユーモアや毒のあるユーモアは存在しない。そこにあるのは、一人の作家が作家としての自分を振り返り、そして自分の立つべき場所を見詰める姿が、(彼女にしては直截な)言葉や文章で叩きつけられているだけだ。胸が詰まる想いがした。

二人称で書かれる「おまえ」は勿論、二番目の兄も、そして「おまえ」と語る第三者(文学の神様?)もすべて彼女自身を指しているのだと感じた。

彼女の小説は主人公や登場人物に自身の姿をある程度重ねる自己投影型だが、あくまでそれは小説の題材として投影させていたに過ぎない。また、自己投影型と書いたが、出来上がる作品には、それを冷静に見詰めるもう一人の絲山秋子の視点が感じられるので、正確には自己投影型とはいえないのかもしれない。
しかし、この作品に投影されているのは作家・絲山秋子そのものだ。

当然、彼女も作家としての自分を振り返ることはあるだろうし、これからの自分を考えることもあるだろう。しかし、いままで、そのような気持ちをまともに作品にするという気持ちがあったとは思えない。自身をあからさまに語ることを厭う作家だと思っていた。

それは間違いだったのだろうか。それとも、彼女の中で何かが起きたのだろうか・・・。
単なる勢いだったのだろうか。もし、仮にそうだとしたら発表した後で後悔しているような気もする・・・。

*何度読んでも意図が理解できなかった部分があった。新聞社を批判するくだりだ。もちろん書いてあることはわかるし、批判の後に書かれる文章との繋がりも不自然ではない。しかし、どうしてもこのくだりに異質なものを感じると同時に唐突なものを感じてしまう。他の方はこの部分をどう読み取ったのだろうか、とても気になるところだ。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 俊也
たまんね。
もうね、涎とまんねえッス。

オレなんか信者だから言うけど、作家の超然にしろ、秋子ちゃんなんて出てこねえんじゃないかな。
もうイトヤマ作品に、秋子ちゃん自身なんて介在する余地がないと思う。
そんな半端な削ぎ落とし方してないと思う。

アレ全部、別にそういう話が降って来ただけじゃないの。
消防士が降って来たり、ホモセクシャルが降って来たり、アルファが降って来るのと一緒じゃない?
今回たまたま作家で、「あー私と同じ職業だー」ぐらいのことなんじゃないの?
自称アーティストの「降ってきた」とか大嫌いだけど。

真ん中の作品、「ニート」の新幹線乗ってる青年の話、あの草野心平のヤツ、アレとか、アーリオオーリオをちょっと感じた。ダメ男っていうの?あ、けどダメじゃない男っているっけ?
別れずにすむ、そんなことに何の価値もないと思う。うーん正直、別れることに価値があると思う。
廃人だわ、オレ。

ある瞬間、物語とは乖離した、光みたいなのを差し込ませる、技術?
技術っていうほど、作家の恣意性すら感じられないけど、それが極まってきている感じがする。
物語の中に差し込んでいるのか、実際に読み手の世界を照らしているのか、もう判別できないあの光みたいなアレ。
あれは、小説の、あらゆる芸術の、真骨頂だと思う。
あーたいそうなことゆっちゃった、読み手ぶっちゃってまあ(笑

レビューかいてる人たちとはなんかつながってる感。そういう風に感じたのは初めてだし、気の迷いだろうけど、だいたいそういうの大嫌いなオレですが、一緒に飲みたいとかそういうジメジメしたことは一切思わんし。けど、またどこかのレビューでお会いしたいなーと。

うわー、オレキモーい!(笑
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