カーの短編集の第2巻。
表題作の【妖魔の森の家】は、評判が高い作品ですが、
実際によくまとまった傑作です。
妖魔の森といわれる場所に建つ家で、
密室状態の部屋から少女が失踪、
1週間後に姿を現します。
失踪の間の記憶がないという彼女が、
成人後、再び同じ家に行き、
またもや密室状態から忽然と姿を消してしまうというストーリー。
後の作家の作品にこの密室トリックの応用例がありますが、
今読んでも、なかなか衝撃的。
伏線も良く張り巡らされています。★5つ。
以下、他の収録作品へのコメントです。
【軽率だった夜盗】
盗難事件に付随して起こった殺人事件。
フェル博士が犯人に仕掛ける罠が面白い。★4つ。
【ある密室】
典型的な密室殺人。
トリックも典型的で、平均的な仕上がり。★3つ。
【赤いカツラの手がかり】
服を脱いで殺された女性の謎。
これも平均的な仕上がりか。★3つ。
【第三の銃弾】
160頁ほどの中編。
密室状態で判事が射殺され、
部屋の中には拳銃を構えた青年が立っていた。
ところが、死因となった銃弾は、
部屋にはない別の拳銃から発射されたことが判明し・・・
という不可能犯罪。なかなか巧妙なトリックで、★4つ。