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最も参考になったカスタマーレビュー
9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
新たな秀吉像,
By
レビュー対象商品: 妖説太閤記(上) (講談社文庫) (文庫)
この本を読むまでは秀吉といえば下克上であり、立身出世の鑑として貧しい出自から己の才覚だけで天下をとった男というイメージがあった。 しかし、しかしである。この風太郎太閤記の醜怪で異様な秀吉の姿をみよ。 秀吉の原動力は『女』なのだ。ただ『女』を求めるためだけに秀吉は天下をとった。 真実がどうだったのかというのは、この際関係ない。風太郎の描く秀吉は実に真にせまって読み手に伝わってくる。実際こうだったのだと信じてしまうくらいに、その人物像は生きている。 史実の裏をとらえる風太郎歴史眼はまさに独壇場で、今なお謎とされている秀吉や信長の言動が鮮やかに解明される過程はまるでミステリそのものである。 本能寺の変の真相が本書に描かれるとおりだったかどうかは誰にもわからない。しかし、風太郎の手にかかれば、それは異様な光芒をはなってくる。 まさに、それが真実なのだ。その圧倒的な世界観は、読む者を狂わせる。いかにそれが異形であっても、デフォルメされてても、そこにいる秀吉が真実なのだ。秀吉は冷徹で女に妄執を抱く醜怪な謀略家である。事実ここまでしなければ、秀吉にはなれないのだと思う。上下二巻圧倒的なリーダビリティを備えた本書は、風太郎ならではの持ち味を活かした傑作。 その小説作法のうまさに酔い痴れていただきたい。
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ホームドラマになるはずがない姦雄,
By カスタマー
レビュー対象商品: 妖説太閤記(上) (講談社文庫) (文庫)
日本人は、案外姦雄という言葉を使わない。日本人は、そもそも己を踏みにじった権力者を愛してしまうマゾ体質の民族かもしれない。そうでなければ、なぜ太平洋戦争後、イラク人のように米軍に命がけテロをしなかったのか?……というのは飛躍しすぎかもしれないけれど、これは作者が大河ドラマになったとき本気で心配していた「姦雄」豊臣秀吉の色欲出世物語である。読んでいるうちに身震いし、主人公の死を祈り(死ぬのがいつかはわかっているのに!)、読み終えたときほっとする、恐怖の太閤記。最大の欠点はこれを読んだあとは他の秀吉像が信じられなくなること!!
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
秀吉好きには上巻のみがおすすめ,
By 軍曹 (大分県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 妖説太閤記(上) (講談社文庫) (文庫)
この作品は上巻と下巻で完全に明暗が分かれています。秀吉ファンにとっては信長に仕えてから幾多の有名なエピソードを経て 彼が文字通り天下への階段を駆け昇ってゆく上巻は、 その謀略のスケールと相俟って胸がすくような気分をおぼえます。 山田風太郎氏は基本的に秀吉が好きではないだろうと思うのですが、 それでも彼の人間的魅力は描写せざるを得ません。この上巻では。 そうせざるを得ないのが、秀吉の歴史上の英雄としての資質でしょう。 だから。秀吉好きなかたがたは、上巻のみ読むほうがいいかも。 下巻では、秀吉好きな吉川英治氏ですら誤魔化すしかなかった 無惨なエピソードの数々が風太郎節でこれでもかと描かれます。 正直、史実を知っていても秀吉ファンである身としては、 「早く死んでくれ秀吉」と思いつつ下巻を読むのは苦痛でした。 でも、面白いから最後まで読むのをやめられないんですよねぇ・・・。
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最近のカスタマーレビュー
5つ星のうち 5.0
惨憺たるものだ
秀吉が死んだときはほっとしました。 ...こんな感想を持って小説を読み終えるとは思いませんでした。... 続きを読む
投稿日: 2005/3/17 投稿者: ポカラ
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