昭和38年に青蛙房から出た単行本の復刊・文庫化。新仮名遣い、新字体に改められている。
著者はホトトギス社で編集に携わり、のち『子規全集』を編むなど俳句関係の仕事で知られた人物。一方で大量の古典籍・漢籍を読み漁っていたことでも有名で、そのなかから妖怪、怪異な現象などについてまとめたのが本書。
正編で取り上げられているのは、大入道、ものいう猫、天狗の爪、魚石など86個の話題。原典をそのまま引用するのではなく、要点だけをまとめ、似たような話を比較して、簡単にコメントを加えるという形式。
非常に多くの文献が使われており、すれっからしの妖怪ファンでも楽しめること請け合い。
また、コメントに非常にユーモアがあり、思わず笑ってしまうようなものも少なくない。
ただ、上級者向けの本であり、かなり知識がないと、ちゃんと読めないと思う。
続編の『続 妖異博物館』も同時にちくま文庫化されている。