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妖怪学の基礎知識 (角川選書)
 
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妖怪学の基礎知識 (角川選書) [単行本]

小松 和彦
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

いまも都市伝説などで再生されつづける「妖怪」とは何か? 説話やお伽草子に描かれる妖怪や怪異、噂話のなかの妖怪、妖怪画の歴史、妖怪と娯楽、妖怪の博物誌など、最新の研究成果を盛り込み日本の妖怪文化に迫る!

内容(「BOOK」データベースより)

鬼、鵺、土蜘蛛、豆腐小僧、天井嘗、垢舐…。日本人の想像力によって生みだされ、絵巻や物語に描かれてきた妖怪たち。いまも都市伝説などで再生されつづける「妖怪」とは何か?説話やお伽草子に描かれる妖怪や怪異、うわさ話のなかの妖怪、妖怪画の歴史、妖怪と娯楽の関係、妖怪の博物誌など、最新の研究成果を盛り込んで日本の妖怪文化に迫る。

登録情報

  • 単行本: 284ページ
  • 出版社: 角川学芸出版 (2011/4/25)
  • ISBN-10: 4047034878
  • ISBN-13: 978-4047034877
  • 発売日: 2011/4/25
  • 商品の寸法: 19 x 12.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
妖怪について、各分野の専門家がそれぞれの立場からの研究成果を
まとめていて、これから大学などで妖怪をテーマに勉強したい人に
はどういう分野があるのかわかる妖怪学入門書です。
ただし、下のレビュアーの方が言っている第二章の研究史のまとめ
は個人的にはいびつなものを感じた。なぜなら、この中には荒俣宏
や志村有弘の多くの著作、国書刊行会の妖怪本などがほとんどとり
あげられていないからだ。村上健司の「妖怪事典」すら、十一章の
ブックガイドにも紹介がないのは、この本がこういった人達の仕事
をいっさい認めていないということなのだろうか。
自著を中心に取り上げるのはよいとしても、入門書としては基本的
な情報が不足していると感じた。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By gorky
アエ○の書評で知りました。「妖怪」って文化なんですね!
妖怪が生み出される背景に思いを馳せると、違ったものが見えてきます!
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
現在「妖怪」と呼ばれ、ひとくくりにされている文化現象について、専門分野の異なる複数の研究者が、自身の立場からそれぞれ概観するという主旨だと思う。

おもしろかった章を挙げると、まず、江戸時代からの妖怪研究の歴史を紹介している第二章「妖怪の思想史」(香川雅信)は非常に簡潔にまとめられており、妖怪関係の読書をする際の参考になると思った。不勉強を晒すようだが、そもそも江戸時代に、すでに儒学者たちによって妖怪が迷信のたぐいだと見做されていたという話は、その手の俗信批判が明治時代の井上円了の独壇場だと思っていただけに、けっこう衝撃的だった。しかも、同じ著者の手になる八章の「娯楽と妖怪」(香川雅信)を併せて読むと、江戸の町人文化においてさえ妖怪が本気では恐れられてはいなかったということが分かり、二重に衝撃を受けた。

また、歴史地理学から民俗的妖怪にアプローチした六章「妖怪の出現する場所」(佐々木高弘)は、今まであるようでなかった(あったのかもしれないがあまり目にすることのなかった)、妖怪の実証的な認知研究の領域に踏み込んだ感があって非常におもしろいと思った。古い文書史料や、聞き取り調査によって得たデータから、妖怪が出現したとされる場所を具体的に特定し、現代の地図や地形図、さらには古地図などと重ねあわせることで、妖怪の出現場所の特徴を明らかにするという研究である。

ところで、佐々木高弘氏は、柳田國男が妖怪の出現場所は決まっているとしたことについて、異論は提出されているものの「妖怪と場所の関係は、今でも密接」と肯定的に捉えているのに対し、香川雅信氏は上述した「妖怪の思想史」において、「現在では批判しつくされており、支持されない」としているなど、重要な箇所で、個々の研究者の見解に相違があるように見えた(私の誤読かもしれないが…)。本書は題名に「基礎知識」を謳い、スタンダードな教科書を目指したようなのだが、著者間で妖怪研究の「基礎知識」が共有されていないような記述が散見され、いかんせんスタンダードとは言いにくいように思われる。

とはいえ、そもそも妖怪現象自体は現在進行形で、非常に複雑な要素が集まって生起するものだし、その本格的な研究も始まったばかりという事情がある。妖怪研究にまだスタンダードな教科書なんかいらないし、もしかしたら永遠に不可能なのかもしれない。本書は、ひとまず最新の知見をレビューしたものとして、大いに楽しみたい。もちろん、本書から次の読書につながる知的興奮を得ることは十分に可能なので、「入門」としての役割は果たしている。その際は、巻末の読書案内を活用したい。
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