リアルに再現された妖怪の映像を予告編で見て、期待を持ってこの作品を見た。
ゲゲゲの鬼太郎を見たり、妖怪大図鑑なんかを見て育った自分にとって、実写の妖
怪というのは非常に興味をそそるものであり、わくわくしながら見た。
確かに、実写の妖怪たちは、極めてリアルとは言わないまでも、なかなかリアル
で新鮮であり、そこにはかなり満足できた。
それから、神木くんが主役であるのはよかったと思うし、その魅力もよくわかっ
た。
しかし、ストーリーは、いくらなんでもいかがなものか。
物語自体が主人公の空想の世界だということなら、ストーリーに大した意味はな
く、ストーリーの一貫性や納得できる構成を求めるのは無意味なのかもしれないが、
もうちょっとどうにかならなかったのか。友情や正義、勇気、廃棄社会の問題など、
子供向け映画のストーリーとして成功する要素はたくさん含んでいるにも関わらず、
この映画ではそれらがほとんど有効に使われていないように思われる。ドラえもん
の長編のようにしっかりした流れにすれば、遊び的要素をたくさん取り入れたとし
ても、心を動かすものになったと思うのに残念である。
所々にちょっとしたギャグ(のようなもの)があるのも、なんか微妙だった。自
分はほとんどおもしろいとは思えなかったが、この映画を見た小中学生たちは、こ
ういうのをおもしろいと思えるんだろうか?
それから、せっかくなら、様々な妖怪たちの個性をもっと前面に押し出し、一つ
一つの妖怪たちの映像をもうちょっとよく見せてほしかった。
期待していただけに、残念な点の多い作品であった。