忘れちゃいけない。このシリーズはあくまでも「子供達のために」書かれたものだという事を。
それをいい年になった大人が今更のように読み返して、上から目線で粗製乱造だのつまらないだのいうのはナンセンスだ。
ハッキリ言って、変装もトリックも何もかもバレバレだ。それでもいいじゃないか。「少年探偵団」の面白さというのはそういう謎解きの部分にあるんじゃない。例えば浅草「花やしき」的大きな見世物小屋感覚とでもいうのだろうか、そして今では「差別用語」となってしまったある種の登場人物たちが醸し出す独特の「いかがわしさ」、子供向けであるにもかかわらず其処此処に垣間見える乱歩独特のビザール感・・・今読み直せばまた子供の頃とは違った面白さを感じるはず。
もしそれを全く感じないのなら・・・・それはあなた自身が少年の心を無くしたつまらない大人に成り下がってしまった、という事だ。そういう方は二十面相や少年探偵団なんぞと関わることなくもっと「高尚な」文学作品でも読めばよろしいのではないだろうか。