ついに妖怪ハンター・シリーズの文庫版が刊行開始です。スタートは「地の巻」。以下、順に「天の巻」「水の巻」と続くそうです。「天→地」の順ではありません。
稗田礼二郎の初登場から30年が経ちましたが、作品のおもしろさは色あせないどころか、ますます鮮やかです。完全版刊行万歳!
収録作品は「黒い探究者」「赤い唇」「生命の木」「海竜祭の夜」「ヒトニグサ」「闇の客人」「蟻地獄」「闇の中の仮面の顔」「死人帰り」です。70年代から90年代の作品ですね。「死人帰り」は1978年の新書判以来の収録で、この作品が入ったことにより、A5判では割愛された原型プロローグが復活しています。
本巻「地の巻」に収録されたエピソードはいずれも短めで、いろんな着想が楽しめます。私は、シリーズの中でも本巻に収められたエピソード群がいちばん好きです。
70年代の週刊少年漫画誌で、クトゥルフ神話につらなるホラーをやろうとした諸星大二郎は、かなり凄いと思います。当時はホラーって言葉も一般的ではなかった気がする。稗田礼二郎が実在したらかなり異端な学者ですが、異端の漫画家・モロ☆が現に実在していることのほうがよっぽど凄い。
もしもあなたがモロ☆未体験で、初めて本作を読むのだとしたら、それはかなり羨ましいことです。おめでとうございます。ぜひ、どうぞ。