ノってきた。
重要人物を増やして話の厚みを強化。主人公が力を使う説得力も増してきた。
ついでにページ数も強化(あいかわらずすぐ終わっちゃうけども……)。
漫画的な要素は多いながら、このタイトルの完成度は上がっている。
今回、陰陽に近い教師二人の追加はよかった。
どうしても弱くなりがちな長谷を大きくカバーしている。
長谷はたまに来るのがアイデンティティになってしまっているので、主人公との掛け合いが少なく、いらないとまで思っていた。
でも代わりに千晶先生が登場して、彼との掛け合いにより、主人公自身を書き出すことができている。
おかげで、ようやく読者(もちろん俺)と主人公との一体感が生まれ始めたと思った。
長谷も主人公の唯一の憧れというか、目標的な存在を脱して、少し壊れた表現をできるようになったようだ。
うむ。よいよい。
もう一人の教師、青木先生は、まさに常駐の敵役でおもしろい。今後いろいろ活躍…というか主人公とどう戦うのか、いろいろ妄想させてくれる。しかし、様付け呼びはベタだなあ。でもそういうの好きだ。
そして料理の表現にも一工夫してきてかなり好印象。
解説の量を減らし、より想像しやすい味覚を持ってきている。たしかにうまそうと感じた。
感覚から言うと池波正太郎の一品から関連付けるスタイルに近い。とうかそれをやればいいのに、とはずっと思っていた。作者も気づいたようである。
初登場の藤之医師の患者さんの話もちょっといい感じ。ファンタジーならではだけど、考えさせられた。
ほかにもいいとこいっぱいあるが、ここらへんでやめとこう。
全体的には物語が成熟しかかっている。とてもおもしろい。下手すると日に一冊いってしまう。
このままだと文庫の刊行が読むスピードに追いつかないかな?
足りない分はハードカバー(だっけか?)を買おうと思っている。