世界妖怪協会機関誌『怪』に連載されている京極夏彦氏の『妖怪の理 妖怪の檻』を単行本化したもの。
「妖怪」という言葉自体についての考察から、妖怪の成り立ち・歴史・デザインまで、関連する様々な分野の知識を結集して「妖怪とは何か?」を解く。
特に妖怪の成り立ちについては、私達が考えているよりも水木しげるの功績は大きく、著者がどれ程水木しげるを尊敬しているかということもわかる内容になっている。
500ページを超える分量なので、決して気軽に読める本ではないが、小説や対談ではなく、京極夏彦氏自身の考えをまとめた文章をこれ程充実した形で読めるのは今のところ本書ぐらいではなかろうか。
そういう意味で、京極ファンにとっても、著者自身にとっても、重要な書であることは間違いないと思われる。
本書の内容は間違っても「妖怪図鑑」のような内容ではないので、その点だけはご注意を。
京極流妖怪解釈の決定版。