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妊娠小説 (ちくま文庫)
 
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妊娠小説 (ちくま文庫) [文庫]

斎藤 美奈子
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

『舞姫』から『風の歌を聴け』まで、望まない妊娠を扱った一大小説ジャンルが存在している―意表をついたネーミングと分析で、一大センセーションを巻き起こした処女評論。待望の文庫化。

内容(「MARC」データベースより)

日本の近現代文学に「妊娠」が小説の中で重要なポイントを占める「妊娠小説」とでも呼ぶべきジャンルがあることを発見した著者が、その独自の視点と手法で妊娠小説のあゆみ・しくみ・なかみを解明する。* --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 300ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (1997/06)
  • ISBN-10: 4480032819
  • ISBN-13: 978-4480032812
  • 発売日: 1997/06
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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21 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By TaroTaro トップ500レビュアー
形式:文庫
毒舌と笑いの批評家斎藤美奈子の衝(笑?)撃の処女作。「妊娠小説」という定義と言葉、とにかく視点が新しかった…というかこんなこと誰も考えもしなかったであろう。たぶん違うだろうが、彼女はこの一作のために「文芸評論家」を名乗ったのではないかと思えるくらいの内容である。

「妊娠小説」の定義、森鴎外の「舞姫」から始まる妊娠小説の歴史、その仕組みと内容、とにかくよく考えられている。特に「妊娠小説のしくみ」「妊娠小説のなかみ」の章はよく練られている。そして面白すぎる。

解説にも書いてあるが、この作品の発表後、彼女はある文芸誌のもと編集者に“文学はこんなふうに読むものじゃない”としかられたそうである。とにかく「妊娠」に批評の的を絞りその作品全体の批評は殆どしていないので、そういう言い方もされるのだろう。しかし、小説をどのように読むかは人それぞれなのだから、こんな批評があってもいいはずである。しかも、それがかなり的を射ているだから。

批評家だとか評論家が書く文章は回りくどくて難解なものが多い。簡単な言葉で済むものもわざと難しくしているんじゃないのか、と思ったりする時もある。著者の批評には難解な言葉や言い回しはなくわかりやすい。例えの上手さ(評論家としては大事な資質だと思う)、斬新な切り口(斬新過ぎるときもあるが)、そして何より深刻ぶってけなすのではなく笑い飛ばしてしまうような余裕がいい。

著者はフェミニズム論者と思われているようなふしがあるが、本当にそうなのだろうか。この作品での分析(批評)の態度もそうだが、私にとって彼女は“性別に関係なく”鋭い突っ込みをみせる批評家であり、批評の中でけなされた作品でも読んでみようと思わせる優れた書評家である。
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44 人中、39人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
斎藤美奈子氏のデビュー作にして痛快な1冊。世に出回る小説を「妊娠」という視座を中心に分類、分析して「すべての小説は妊娠小説である」とぶった斬ってしまいます。俎上に挙げられるのは「舞姫」のようなオールド文学だけでなく「風の歌を聴け」のような新しいものまで網羅的。「こういう小説は良いに違いない」と思いこんで読んでいた若い読者にはおそらくびっくりな批評が繰り広げられます。

小説の主人公達が「妊娠」に直面したときの態度はみごとにステレオタイプで笑えます。産むか。中絶するか。タバコをくわえて「ワタシ産むわ」と言ってみるとか。それらの大騒ぎの裏には現在の日本の貧しい性教育だとか作者の側の凝り固まった性への価値観だとかがほの見えます。そしてそれを読んできた読者にそれらが伝染していることもわかります。この本を読めば普段当たり前に思っていたことに対する見方がぐるっと変わると思います。とっても楽しい経験でした。

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19 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By tilleul
形式:文庫
★×5,そう評価できる文芸評論です。

かなりのデフォルメをすれば,「なぜ望まない妊娠で悩む前にアレをつけない?」というまっとうな考えの下,森鴎外を「父」,島崎藤村を「母」と定義し,現代の小説までをばさりと切りつけていきます。ある時代において,どのように,男性/女性は望まない妊娠を捉え,その後どのような行動をとるのか。それは,どうしてか。あの村上春樹も例外ではありません。

この本,および著者を「フェミニズム」で片付けるのは,やや単純ではないかなと思います(ちなみに,私は男性です)。著者は,別の本で上野千鶴子のセンスのなさ(確かにそうだ)を論じ,また「対男性作家」というにはより幅の広い視点で,さまざまな本を書いています。本書では,女性の採る態度もクールに分別しています。

「彼女が『文芸評論家』を名乗ることには,相当の覚悟があっただろう」と,別の評論家は言っていました。現在の文芸を考えるとき,彼女はいま<主流における異端>ではなく,むしろ<傍流とされる正統>の場において評論活動をしていると私は捉えます。「私は『血中文学濃度』が低いから」(斎藤美奈子),この言葉の裏にある姿勢は明らかです。

彼女の他の著書を読むことで,フェミ論から離れて読みたい方へ。特に私は『脱文学と超文学』(「21世紀文学の創造」4,斎藤美奈子編,岩波書店,2002年)が,編集ながら好きですね,お薦めできます。でも,「イワナミだからやっぱり……」との声も響いてきそう。

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ロジカルシンキング/クリティカルシンキングの良い手本
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投稿日: 15か月前 投稿者: trespasser
誰にむけての「バイヤーズガイド」かは興味津々
「妊娠」を消失点として構成してみせた物語の類型論、
と言ってしまうと見もふたもないけど、切り口の目新し... 続きを読む
投稿日: 2008/9/14 投稿者: 白頭
着眼点が新しかった!
率直に言っておもしろいと思う。何よりまず着眼点が良い。加えて筆者自身の特質だろう
が、実直で即物的な文体と論考に親近感が持てる。... 続きを読む
投稿日: 2007/8/30 投稿者: 倒錯委員長
妊娠というモノサシだけでピンからキリまでを切る快感
いわずと知れた斎藤美奈子デビュー作である。... 続きを読む
投稿日: 2007/1/6 投稿者: パブロン中毒
ジャンル捜索の視点
なかなかユニークな視点である。

序章から様々な文学作品を妊娠小説のまな板に載せて、... 続きを読む
投稿日: 2006/11/1 投稿者: 玉子酒
肩のこらないフェミニズム
フェミニズム視点の文芸評論。
と、言ってしまえばそこまでですが、こー書くと食わず嫌いになる人がいるでしょうね。... 続きを読む
投稿日: 2005/8/25 投稿者: ずみとし
望まない妊娠を登載
この中で扱う『妊娠小説』とは近現代文学における「望まない妊娠」を登載した小説の事である。... 続きを読む
投稿日: 2005/7/15 投稿者: 布巾
どんどん発言してほしい人
毒舌評論家の代表作。戦前の『舞姫』から現代までの「妊娠」をテーマとした日本の小説を、独自の観点から論じています。... 続きを読む
投稿日: 2005/3/25 投稿者: アマゾンの夢
まさに処女作
切れ者としてしられる斉藤氏であるが、デビュー作は初初しい。
みょうに力みがはいっている文章や、回りくどさ、しつこさがなんとも言えない。... 続きを読む
投稿日: 2002/11/12 投稿者: 杏野丈
こんなタイトルあり?
このミもフタもないタイトルがまず画期的でした。... 続きを読む
投稿日: 2002/8/25 投稿者: kunugitree
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