(ちなみにレビュアーは男)
原作を読んだとき以上の興奮があった。女性より男のほうが楽しめる内容かもしれない。主演の甲斐は原作そのもの、だがほかのレビュアーも語っているとおり、堀の演出やらカメラワークがまんまピンク映画なのだ。だから甲斐の眼鏡ッコぶりがとってもカワイイし、色っぽい。木口もこの上なく可愛く撮れていて満足度は高い。
じゃあ肝心要の馬場×中山はどうかといえば、これもなかなかツボをついていて、演出もそこそこ。ただ監督の趣味が出て女性同士のカラミに比べて男同士の方がサッパリしてしまったのは否めない。木口×甲斐の追っかけっこの方が、馬場のボタンを外す中山より「おじさんも仲間に入れて〜」という気になってしまうのは、趣旨とは明らかに違うだろう。
だが、萌えポイントは「となりの801ちゃん」同様、実によく押さえてある。馬場×中山の2ショットも横並びで見ると、見映えがいいし、主役の浅井留美の目線で2ショットを楽しむことができるのも、実に監督心得ている。
だが、この作品を薦められない相手として思うのは、実は腐女子だ。腐女子目線の楽しさはちりばめてはあるものの、それは自分が腐女子ではないからかもしれない。腐女子からすれば「放っておいてよ!」といいたくなるウザさも作品中かなりある。それは監督や脚本の腕のよさなのだが、それがかえって腐女子にとっては図星なだけに傷つけられてしまったり、認めたくないような表現もあったりすることが容易に想像つくからである。腐女子が観て喜ぶよりも、腐女子を知っている人が見て楽しめる作品というのが一番正直な感想だ。腐女子としてはモノマネタレントと並んだ本人のような居心地の悪さを感じるかもしれない。
余談だが、シーンをつなぐ劇中曲が斬新過ぎて気持ち悪い。テルミンだか、壊れかけたシンセのような音はまるで「のろいのビデオ」である。腐女子の異常な妄想になぞらえたにしても、これはなんとかしてほしかった。
ぜひ続編を待っている。